住空間の品質を設計し、
安心を社会に実装する
Q1 現在の業務内容
担当領域と業務内容について教えてください。
扉や洗面台などの建材商品の品質保証および設計業務を担当しています。
TOPPAN製の化粧シートを外部工場で加工し、住設メーカーを通じて市場へ届ける建材商品について、長期使用を前提とした耐久性・安全性を設計段階から担保することが役割です。新仕様商品の試作評価では、シートと基材の密着性、耐久性、温湿度変化への耐性を検証します。
また、外部工場や得意先と納入仕様書を締結し、製造条件や品質基準を明文化します。デザインレビューにて試験データをもとにリスクを整理し、量産可否の判断材料を提示し承認を得て上市します。定期的に外部工場を訪問し、生産条件や検査体制を確認しながら改善提案も行います。
品質保証は、設計段階から関与する業務です。社内外の関係者と連携しながら、製品が市場に出た後までを見据えた品質設計を行っています。
Q2 入社後の経験
1年目、2年目、3年目に何を経験しましたか?
開発現場での基礎習得
大学でデザイン工学を学び、住空間を支える仕事に携わりたいと考え入社しました。1年目は研究開発部に所属し、開発テーマに携わりました。素材選定や試験評価、データ整理を通じて、モノづくりは理論だけでなく実証の積み重ねで成立することを学びました。
開発業務の主体的推進
試験計画の立案や関係部署との調整を任されるようになりました。評価結果を分析し、条件を再設定しながら開発を前進させる役割を担いました。
開発は単独で完結せず、製造・営業・購買などとの連携が不可欠です。データを根拠に説明し、合意形成を図る経験を通じて、推進力と調整力が向上しました。
主担当としてのテーマ推進
新規開発テーマの主担当を経験しました。品質、加工適性、将来の市場展開までを踏まえて設計を行い、製品全体を俯瞰する立場となりました。
自分の設計判断が最終仕様に反映される工程を経験し、技術判断の責任の重さを理解しました。部分最適ではなく、全体最適を考える視点が加わりました。
特にやりがいを感じた仕事や
大変だった仕事を教えてください。
HPへ掲載されている「タックシート石膏ボード直貼り準不燃仕様」の立ち上げが最も印象に残っています。
従来はパネル加工を前提としていた商材を、壁面へ直接職人さんが貼る仕様(直貼り仕様)へ転換するため、施工条件をゼロから構築しました。温度・湿度を変えた環境試験を繰り返し、貼り合わせ条件を数百回検証しました。
施工方法、使用資材、環境条件を整理し、品質基準として体系化しました。最終的に社内基準として採用され、量産仕様として展開されたことは大きな成果でした。品質を数値と条件で定義することの重要性を実感しました。
これまでの経験を通じて、学んだことや
自分が成長したと感じることはありますか?
設計技術や材料知識に加え、JIS・JAS規格、法規制、品質監査など幅広い専門知識を習得しました。
品質保証の立場では、設計が製造、営業、得意先、最終ユーザーに与える影響を常に意識する必要があります。試験データをもとに根拠を整理し、関係者に説明する力が向上しました。
特に大きな変化は、俯瞰的視点が身についたことです。品質を守ることは企業の信頼を守ることにつながるという意識が定着しました。
Q3 今後のキャリア
これから挑戦したい仕事や役割、目指している姿はありますか?
今後は、透過加飾技術「ダブルビュー」などの新技術にも関わり、建材以外の分野への展開にも挑戦したいと考えています。
新技術が実際の使用環境で安心して使われるためには、早期段階から品質設計の視点を組み込む必要があります。開発初期から関与し、基準づくりや検証設計を担える存在を目指します。
将来的には、技術を「安心」という価値に変換し、社会実装を支える品質設計の中核を担う技術者へ成長したいと考えています。
所属・インタビュー内容は取材当時のものです