技術的知見を現場で活かす
調光フィルムの量産基盤を支える
Q1 現在の業務内容
担当領域と業務内容について教えてください。
滋賀工場にて、調光フィルムの前工程における生産技術を担当しています。主に、新製品の量産立ち上げに伴う品質課題の改善や、生産条件の最適化、材料変更時の特性評価などを行っています。
具体的には、開発部門から引き継いだ処方や条件をもとに、量産スケールで安定して生産できる条件を検討します。光学特性や外観品質に関わる評価を行いながら、製造現場と連携して工程条件の調整や改善を進めています。
また、生産ロスが発生した際には原因を整理し、再発防止策の立案と効果確認を実施します。ラボ評価での基礎検証から実機試作でのスケールアップ確認、データ整理や指示書作成までを一貫して行い、品質の安定化と生産効率向上を両立させることが役割です。社内の開発、製造、品質保証、生産管理、購買など複数部署と連携しながら業務を進めています。
Q2 入社後の経験
1年目、2年目、3年目に何を経験しましたか?
製造現場を理解し、課題解決の基礎を学ぶ
大学院で機能性フィルムの研究に取り組み、その知識を活かせる環境としてTOPPANを志望しました。入社後は調光デバイスの製造現場で約3カ月の実習を受け、製造工程や設備の流れを理解することからスタートしました。実習後は、トレーナーの指導のもと、測定やサンプル作成、物性評価に従事しました。光学特性や外観品質に関わる評価方法を学びながら、生産技術として課題を整理する視点や、製造現場との連携の重要性を身につけました。
工程トラブルへの主体的な対応
製造工程の塗液工程で発生した不具合対応に参画しました。工場の損益に関わる問題であり、生産技術として原因究明と再発防止策の検討を行いました。
データ解析や現場ヒアリングを重ねながら要因を切り分け、条件変更や材料特性の再評価を実施しました。先輩の助言を受けながらも、自ら仮説を立てて検証を進め、最終的に安定した生産条件を確立しました。
前工程の主担当としてプロジェクトを推進
チーム内の体制変更に伴い、前工程の主担当を任されました。新製品の量産化に向けた品質課題解決プロジェクトに参画し、開発・製造・品質保証と連携しながら改善検討を進めました。外観品質の安定化に向けて半年以上検証を重ね、材料条件や製造条件を再整理しました。最終的に量産条件として確立し、安定生産につなげることができました。
特にやりがいを感じた仕事や
大変だった仕事を教えてください。
2年目に経験した塗液工程の不具合対応です。工場全体に影響を及ぼす問題であり、短期間で原因を特定し改善策を示す必要がありました。評価を重ねながら要因を一つずつ整理し、再発防止策を確立できたことは大きな経験でした。
また、3年目に担当した品質課題の改善プロジェクトでは、複数部署との調整が必要でした。技術的な検討に加えて、関係者との合意形成や条件整理が求められました。量産条件として確立し、安定生産に至ったときには、生産技術としての責任を果たせたと感じました。
これまでの経験を通じて、学んだことや
自分が成長したと感じることはありますか?
業務を通じて、調光フィルムの製造プロセスやラミネート・コーティング技術への理解が深まりました。材料特性と設備条件の関係を整理し、品質変動の要因を体系的に捉えられるようになりました。
また、設備や製造に関する知識は入社時にはほとんどありませんでしたが、工程を通じて機械の挙動や条件変更の影響を理解できるようになりました。課題発生時に自ら情報を整理し、関係部署と連携しながら解決策を構築する姿勢が身についたことが大きな成長です。
Q3 今後のキャリア
これから挑戦したい仕事や役割、目指している姿はありますか?
今後は、調光フィルムの量産体制強化に引き続き携わり、生産能力の向上と品質安定化を両立できる条件設計に取り組みたいと考えています。また、新規設備導入や工程設計にも関与し、設備面の知識も高めていきたいです。
将来的には、生産技術として培った知見を活かし、開発段階から量産設計までを見据えた技術検討ができる人材を目指しています。顧客要求と製造現場の両方を理解し、安定した品質を実現することで、調光デバイスをより広く社会に届ける基盤づくりに貢献していきたいと考えています。
所属・インタビュー内容は取材当時のものです