「法」の要として
ビジネスを前に進める
Q1 現在の業務内容
担当領域と業務内容について教えてください。
エレクトロニクス領域において、契約審査を中心とした法務業務を担当しています。主な業務は、国内外で締結される契約のレビュー(依頼部門へのヒアリング、リスク分析、修正案の作成・提示)です。海外取引が多い領域のため、英文契約の審査も日常的に行っています。
技術革新のスピードが速い分野であり、新しい取引形態や前例のないスキームも増えています。そのため、既存の知識だけでは対応できないケースも少なくありません。契約条件の妥当性を検証するだけでなく、「どのような条件であれば事業を前に進められるか」という視点で代替案を検討することが求められます。
また、社内向けの契約研修や相談対応を通じて、現場の法的リテラシー向上にも取り組んでいます。個別案件の対応にとどまらず、組織全体のリスク管理水準を底上げすることも重要な役割です。
Q2 入社後の経験
1年目、2年目、3年目に何を経験しましたか?
事業理解から始まる法務の本質
法務職に強いこだわりがあったわけではありませんが、「社会にとって当たり前に機能する仕組み」を支える仕事に関わりたいと考え、TOPPANを志望しました。
配属間もない頃、秘密保持契約の打ち合わせに同席した際、先輩が契約条件の前に事業背景や将来像を丁寧にヒアリングしている姿が印象に残っています。法務は条文を整える仕事ではなく、事業の方向性を理解したうえで契約という形に落とし込む仕事であることを学びました。
英文契約への挑戦
海外取引案件を担当し、英文契約の審査に携わりました。当初は法体系や専門用語の違いに戸惑いましたが、基本条項の構造を整理し、判例や社内事例を参照しながら理解を深めました。
小規模案件から経験を重ねる中で、条文の意図やリスクの所在を把握できるようになりました。実務を通じて、専門性を積み上げるプロセスを経験しました。
M&A案件での責任拡大
M&A案件に関与し、契約スキームの検討段階から入り込んでの法務リスク整理や、その結果必要となる契約の検討・作成を担当しました。調整事項が多岐にわたり、各部門との連携が不可欠な案件でした。
初期段階から法務として意見を求められる場面も増え、事業判断に直接関与する機会が拡大しました。リスクを指摘するだけでなく、実行可能な選択肢を提示する役割へと変化しました。
特にやりがいを感じた仕事や
大変だった仕事を教えてください。
大手グローバル企業との開発受託案件では、知財面での調整が難航しました。営業・知財部門と連携し、契約条件の論点を整理しながら交渉に臨みました。
最終的に許容可能な条件で合意に至り、その結果このビジネスは社長表彰を受ける結果となりました。部門横断で連携し、法務として交渉に加わった経験は、事業推進に直接貢献できた案件でした。
これまでの経験を通じて、学んだことや
自分が成長したと感じることはありますか?
専門知識の深化に加え、事業理解が大きく進みました。工場見学や現場同行の機会を頂けた際には、積極的に業務プロセスを把握するように努め、契約条項と実務の接点を具体的にイメージできるようになりました。
また、多様な立場の関係者と調整を重ねる中で、合意形成力も向上しました。相手の立場を踏まえながら論点を整理し、当社として譲るべきではない点を明確に伝えるコミュニケーション力が強化されています。
Q3 今後のキャリア
これから挑戦したい仕事や役割、目指している姿はありますか?
今後は、契約審査の段階にとどまらず、事業構想の初期段階から関与できる法務を目指します。スキーム検討の段階で法的観点を提示し、事業設計そのものに貢献できる存在になることが目標です。
また、社内の法的リテラシー向上にも引き続き取り組み、契約を「法務任せ」にしない文化を醸成したいと考えています。多様な事業を展開するTOPPANにおいて、現場と経営の双方を理解する法務スペシャリストへと成長していきます。
所属・インタビュー内容は取材当時のものです