発明を守り育て
未来の事業の種を創り出す
Q1 現在の業務内容
担当領域と業務内容について教えてください。
生活・産業分野における知財担当として、主に建材関連製品(化粧シート・部材など)の特許出願および他社特許調査を担当しています。
業務は大きく三つあります。第一に、発明発掘と特許出願です。開発者へのヒアリングを通じて技術的特徴や工夫点を整理し、権利化に向けた資料を作成します。第二に、侵害予防調査です。他社特許を精査し、自社製品がリスクなく展開できるかを確認します。第三に、海外連携です。ドイツ現地法人と連携し、グローバル展開を見据えた特許戦略や出願スケジュールの調整を行っています。
単に出願件数を増やすのではなく、将来の事業を見据えた権利網を構築することが役割です。
Q2 入社後の経験
1年目、2年目、3年目に何を経験しましたか?
知財実務の土台形成
大学では高分子研究に取り組んでいましたが、社会人では研究とは異なる立場から技術に関わりたいと考えました。環境問題など社会課題の解決に貢献したいという思いもあり、幅広い事業を持つTOPPANであれば挑戦と社会貢献を両立できると考え入社しました。職種を知る中で、発明を守り育てる知財の役割に魅力を感じました。
1年目はOJTで多くの先輩社員から指導を受け、特許庁提出書類を一から作成しました。書式の厳密さ、法的観点、技術理解の深度など、多角的な添削を通じて基礎を固めました。納期厳守と確認精度の徹底が知財業務の前提であることを学びました。
特許戦略への関与
新規テーマの特許担当を任され、出願手続きだけでなく、将来取得すべき権利範囲の検討から関与しました。事業計画を踏まえ、どの技術をどのような権利範囲で権利化すべきかを整理しました。
開発者との定例会議では、分析結果をそのまま示すのではなく、技術的意義と事業的価値の双方が伝わる説明を意識しました。事業視点での知財戦略を構築する経験を積みました。
AI導入による業務高度化
知財業務効率化を目的としたAIツール導入プロジェクトのリーダーを担当しました。オンライン中心の議論では意図把握が難しい場面もありましたが、論点整理と資料構造の明確化を徹底しました。
本部長報告では、メンバーの意見を整理し、検討結果から導入効果を論理的に導き、本部長に理解してもらえるように伝えることの大切さを学びました。伝達力と調整力の両面が鍛えられた経験でした。
特にやりがいを感じた仕事や
大変だった仕事を教えてください。
展示会出展製品の特許調査を担当し、約500件の文献を精査しました。技術・意匠の両面からリスクを確認し、最終的に問題がないと判断できました。
製品が展示会に並んだとき、自身の調査が事業推進を支えていることを実感しました。リスクを未然に防ぐことで、開発成果を安心して市場へ送り出せる点に、この仕事の意義があります。
これまでの経験を通じて、学んだことや
自分が成長したと感じることはありますか?
知的財産法の知識や書類作成スキルに加え、技術を言語化する力が向上しました。発明の本質を抽出し、第三者が理解できる形へ整理する能力が強化されています。
また、AI導入や海外連携を通じて、関係者を巻き込みながら最適解を導く調整力も高まりました。知財は単独では成立せず、開発・営業との連携の中で価値を発揮する業務であるという認識が定着しました。
Q3 今後のキャリア
これから挑戦したい仕事や役割、目指している姿はありますか?
今後は、建材などのモノに関する知財に加え、ビジネスモデルやシステムなどコト領域の知財にも挑戦したいと考えています。特許だけでなく、意匠・商標を含めた多面的な権利設計を行える人材を目指します。
目標は、事業構想段階から相談される知財パートナーとなることです。依頼内容の背景を深く理解し、実行可能な権利戦略を提示できる存在になることで、次世代事業の柱創出に貢献していきます。
所属・インタビュー内容は取材当時のものです