再生医療への応用
乳房再建の発展に向けて
再生医療分野における基礎研究の一環として、乳房組織構築の研究に取り組んでいます。
これまで乳がん摘出後の乳房再建術では、術後の変異や周囲の組織線維化を予防したシリコン製インプラントが主に使用されていましたが、2019年7月、悪性リンパ腫との関連性が疑われ、販売停止となりました。 また、患者の脂肪細胞を採取して注入する自家組織再建術も行われていますが、生着率に課題があり、さらなる改善が求められています。

invivoid®による取組
このような背景を踏まえ、私たちはinvivoid®を活用し、血管網を持つミニサイズの乳房組織の構築を検証しています。invivoid®によって構築された血管網が、移植後の細胞への栄養と酸素の供給を効率的に行い、高い生着率を実現することが期待されます。
実際、小動物を用いた実験では、invivoid®を用いて作製したミニ乳房組織は、従来の吸引脂肪組織と比較して有意に高い生着率を示す結果が得られています。
