量子アニーリング技術を活用したシフト最適化の取り組みなどを紹介
ゲームを活用した体験型の展示を通じて、量子技術への理解促進を支援

 TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長COO:大矢 諭、以下 TOPPANホールディングス)は、2026年4月15日(水)から17日(金)に開催される「第6回量子コンピューティングEXPO【春】」(会場:東京ビッグサイト)に出展します。
 「量子コンピューティングEXPO」は、量子コンピュータの実用化に向けた最新技術・事例が一堂に集結する国内唯一の専門展示会です。
 TOPPANブース(小間番号10-1)では、企業や研究機関と連携して進めている量子コンピューティング技術を活用した複数の研究・開発内容や、新たな試みとして、量子アニーリング技術(※1)を活用したシフト最適化の取り組みを紹介します。さらに、今回初展示となる量子の不思議な性質をテーマにしたゲームを通じて、来場者の量子技術への理解促進に貢献します。
 TOPPANは、量子コンピューティング技術を、セキュリティや材料開発を始めとする様々な分野へ活用し、「DX(Digital Transformation)」と「SX(Sustainable Transformation)」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーとして、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指します。

TOPPANブースイメージ
TOPPANブースイメージ

主な展示内容

(1) 大阪大学との材料開発・評価手法に関する共同研究
 量子コンピュータは、ミクロな領域の物理法則である「量子力学」を活用して、従来では難しいとされている計算を行うことができます。そのため、化学・材料分野においては、ミクロな電子の振る舞い(※2)を量子コンピュータで計算することで、計算の高精度化や、新規材料の開発ができると期待されています。
 TOPPANグループは、大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)の水上渉教授および吉田悠一郎特任助教らと共同で、量子コンピュータを活用した材料開発のための新たな計算手法を研究しています。
 本展示会では、この研究により開発した、量子コンピュータと従来のコンピュータを組み合わせて材料の性質を高精度に予測する計算手法「QSCI-AFQMC」(※3)の他、「QSCI-AFQMC」を新たに改良し、計算に必要なリソースや負荷を大幅に削減した計算手法「DOCI-QSCI-AFQMC」(※4)を紹介します。
 これらの研究成果を活用し、TOPPANグループの半導体やディスプレイ関連部材、パッケージ、建装材製品などの材料開発・評価プロセスの変革とスピードアップ、材料の研究開発DXを推進します。

(2) 量子アニーリング技術を活用したシフト最適化の取り組み
 TOPPANホールディングスのグループ会社である株式会社TBネクストコミュニケーションズ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大槻 浩二)が運営するコールセンターの実際の運営データを用い、量子アニーリング技術を活用したスタッフのシフト作成の検証を行いました。その結果、これまで多くの時間と労力を要していたシフト作成について、スタッフの勤務希望や必要な人員数など、様々な条件を満たすシフトを数分程度で自動作成できることを確認しました。シフト作成業務の属人化の解消や業務負荷の軽減を通じてコールセンター業務のDX化を推進する取り組みについて紹介します。

(3) 量子コンピュータへの理解を促進する体験型展示
 TOPPANは、量子技術をより身近に感じてもらうため、エンターテインメントと融合した体験型コンテンツの開発に取り組みました。その成果として、生成AIを活用して制作した、量子の不思議な性質をテーマにしたゲームを展示します。一つの量子が同時に複数の状態をとる「量子重ね合わせ」と呼ばれる現象をモチーフにしたシューティングゲームにより、来場者は量子の性質を体験しながら理解を深めることができます。

 その他、量子コンピュータによって現在の暗号が解読される可能性に備え、量子コンピュータでも解読が困難とされる耐量子計算機暗号へ、安全かつ円滑に移行するための技術について、有用性を確認した実証実験の内容や成果も展示します。

「第6回量子コンピューティングEXPO【春】」について

名称: Nextech Week2026 第6回量子コンピューティングEXPO【春】
会期: 2026年4月15日(水)~17日(金)
開場時間: 10:00~17:00
会場: 東京ビッグサイト(西展示棟)
主催: RX Japan株式会社
公式サイトURL: https://www.nextech-week.jp/hub/ja-jp.html

※1 量子アニーリング:
膨大な組み合わせの中から最適な解を求める組み合わせ最適化問題に特化した量子コンピュータの計算技術。

※2 振る舞い: 「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」といった、量子力学に従った量子特有の性質や現象のこと。

※3 QSCI-AFQMC:
 量子コンピュータを分子の重要な電子配置を特定するステップで活用し、量子モンテカルロ法の確率的なサンプリングによってエネルギーや物理量を統計的に推定することでスケーラブルな計算が可能となる。
プレプリント論文:"Auxiliary-field quantum Monte Carlo method with quantum selected configuration interaction"
https://arxiv.org/abs/2502.21081

※4 DOCI-QSCI-AFQMC 
 DOCI(Doubly Occupied Configuration Interaction)に基づき、量子コンピュータで扱う電子状態を二重占有配置に限定することで、量子ビット数と計算負荷を抑えながらエネルギー評価を可能にした量子古典ハイブリッドアルゴリズム。
プレプリント論文:"Doubling the size of quantum selected configuration interaction based on seniority-zero space and its application to QC-QSCI-AFQMC"
https://arxiv.org/abs/2602.07912
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以  上

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