医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA®」において
希少疾患や特異な検査値を含む仮名加工医療情報の取り扱いが可能に

 TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長COO:大矢 諭、以下 TOPPANホールディングス)は、次世代医療基盤法(※1)に基づき、2026年7月13日(月)に「仮名加工医療情報利用事業者」のⅠ型認定(以下 本認定)を取得しました。
 本認定は、医療データの利活用を促進するために制定された次世代医療基盤法の下、高い安全管理体制を構築している事業者に対し、仮名加工医療情報(※2)の取り扱いを認めるものです。Ⅰ型認定事業者となったことで、製薬企業などの「仮名加工医療情報利用事業者」へデータ解析環境の提供が可能となります。
 これにより、TOPPANホールディングスが2022年4月より提供している医療情報分析・提供サービス「DATuM IDEA®(読み:デイタム イデア)」において、従来の匿名加工医療情報(※3)に加え、仮名加工医療情報の取り扱いが可能となります。仮名加工医療情報には、匿名加工医療情報では個人の特定を避けるため削除・改変されていた希少疾患や特異な検査値等のデータも含まれており、利活用できるデータの幅が広がります。
 今回の認定取得により、「DATuM IDEA®」において、より幅広いリアルワールドデータ(RWD)(※4)を提供できるようになることで、製薬企業が行う薬事承認申請におけるエビデンス創出に貢献し、創薬・医療研究への高度な支援を目指します。

DATuM IDEA®

認定の背景

 現在の医療業界では、創薬研究や治療法の開発において、実際の医療現場から得られるリアルワールドデータ(RWD)の重要性が急速に高まっています。特に製薬業界では、開発コストの増大に加え、希少疾患における治験参加者確保の難しさから新薬が患者のもとに届くまでの期間が長期化する傾向があります。そこで、医薬品開発において、医薬品の有効性・安全性に関するエビデンス創出を効果的に行う手法として、リアルワールドデータ(RWD)の活用に対するニーズが高まっています。
 しかし、リアルワールドデータ(RWD)の利活用において匿名加工医療情報では、個人の特定を避けるため、特異な検査値や極めて稀な疾患名は削除や改変が必要となります。そのため、臨床試験の実施や新薬開発が難しい希少疾患などにおいては、情報の利活用に制約がありました。
 一方で、仮名加工医療情報は、国が認定した安全な管理体制を持つ利活用者に限定して取り扱いが認められることで、特異な検査値や疾患名であっても削除や改変が不要となり、研究・分析に必要な情報を保持したデータを利用できます。
 TOPPANホールディングスはこれまで、「DATuM IDEA®」を通じて電子カルテデータを基にした医療情報提供サービスを展開する中で、高度な分析ニーズに応えるため安全管理体制の強化を進めてきました。こうした医療情報を扱うことのできる環境の構築や、安全措置に関するノウハウが、今回本認定の取得につながりました。
 これにより、「仮名加工医療情報」を含む、情報利用者の目的に応じた幅広いリアルワールドデータ(RWD)を提供することで、希少疾患の医薬品開発などにも対応する創薬・医療研究分野への支援を推進します。

認定の特長

・仮名加工医療情報の利活用
 仮名加工医療情報は、内閣府が安全管理等の基準に基づき認定した利用事業者のみが取り扱うことができる規則とすることで、安全性を確保しています。今回の認定を受け、TOPPANホールディングスが提供する「DATuM IDEA®」は従来の匿名加工医療情報では削除対象となっていた特異な検査値や疾患名の保持が可能となります。これにより、製薬企業などの「仮名加工医療情報利用事業者」に対し、発症頻度が極めて低い希少疾患の患者実態の把握や、治療パターンの詳細な分析を実現します。

・Ⅰ型認定による製薬企業等への詳細なデータ提供体制構築
 次世代医療基盤法における「仮名加工医療情報利用事業者」には、自らの整備した環境でデータを保存し利用できるⅠ型と、Ⅰ型認定事業者や「仮名加工医療情報作成事業者」等が提供する環境内に限定してデータを利用できるⅡ型があります。TOPPANホールディングスがⅠ型認定事業者となったことで、製薬企業等のⅡ型認定事業者に対し、仮名加工医療情報の利用環境を安全に提供できる体制が整いました。

・薬事申請への利用可能性を拡大
 製薬企業が、医薬品を製造・販売するために厚生労働省に対して行う薬事承認申請には、通常、エビデンスとして臨床試験データが必要となります。この臨床試験データを、本認定取得事業者が提供可能なリアルワールドデータ(RWD)で補完することで、従来の臨床試験では把握することが困難であった多様な症例を考慮することができ、医薬品開発の質の向上に寄与します。また、同時に、開発期間短縮に貢献します。

今後の展開

 仮名加工医療情報は、次世代医療基盤法に基づき収集・管理される情報であり、医薬品の承認申請等への活用が期待されるデータです。TOPPANホールディングスは、本認定を受けて仮名加工医療情報の提供を開始することにより、リアルワールドデータ(RWD)を活用した研究の一層の高度化および促進に取り組みます。これにより、医薬品開発および安全性評価の質の向上、ならびにエビデンス創出へのさらなる貢献を推進し、日本における医療の質向上と研究基盤の強化に寄与します。 

※1次世代医療基盤法:
 正式名称は「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報及び仮名加工医療情報に関する法律」。医療データの安全な利活用を促進するための法的枠組み。
※2 仮名加工医療情報:
 他の情報と照合しない限り、個人を特定できないよう加工した情報。個人情報から氏名やID等の削除が必要だが、匿名加工医療情報とは異なり、特異な値や希少疾患名等の削除等は不要。
※3匿名加工医療情報:
 特定の個人を識別することができないように医療情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該医療情報を復元することができないようにしたもの。
※4 リアルワールドデータ(RWD):
 臨床試験(治験)以外の、日常の診療現場で得られる患者の健康状態や医療提供に関するデータ。

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以  上

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