2014/11/18
高解像度・多画面対応型VR技術を開発
~超高精細12KVRコンテンツのインタラクティブ上演を
「2014年国際放送機器展」にて世界初公開~

VR作品『洛中洛外図屏風 -舟木本-』(監修:東京国立博物館 制作:凸版印刷株式会社)より
「2014年国際放送機器展」(Inter BEE 2014)で上演するコンテンツは、東京国立博物館が所蔵する重要文化財「洛中洛外図屏風(舟木本)」を凸版印刷が超高精細デジタル撮影ならびに色彩計測し、そのアーカイブデータをVR化したものです。江戸初期の京都が詳細に描かれている屏風を忠実に色再現、自由な視点での移動や細部のクローズアップ、実際には設置することができない場所に再現するなど、VRならではの臨場感と没入感で当時の京都を体感することができます。
■ 開発の背景
凸版印刷は、印刷テクノロジーで培われたデジタル画像処理技術やカラーマネジメント技術、精確に形状をデジタル化する三次元計測技術を核に、文化財の高精細デジタルアーカイブに取り組み、そのアーカイブデータの公開手法として「トッパンVR」を開発。1997年から現在まで40作品を超えるVRコンテンツを製作してきました。文化財のよりリアルで精確なデジタル再現に向け、2006年に4K解像度によるVRコンテンツの製作を開始。2007年より、東京国立博物館「TNM&TOPPANミュージアムシアター」をはじめ、博物館や美術館の大型展覧会などで4KVRを上演しています。近年のプロジェクタなど出力機器の大幅な機能向上に伴い、さらに高解像度でVR上演を実現するための技術開発を進めてきました。
このたび、複数の投影装置に伝送される映像を、信号レベルで高精度に同期。1台のワークステーションから高解像度な映像出力を実現。複数のスクリーンを組み合わせた自由な投影レイアウトの構築が可能になりました。
■ 今後の目標
凸版印刷は今後、文化財の魅力を最大限に伝えるため、超高精細デジタルアーカイブデータを活用した8Kを超えるVRコンテンツの製作と、多様な上演スタイルに対応したVR上演を推進。新たな文化財体験の提供に貢献していきます。
■ 「2014年国際放送機器展」(Inter BEE 2014)について
会期: 2014年11月19日(水)~21日(金) 10時~17時30分まで(最終日のみ17時まで)
会場: 幕張メッセ
主催: 一般社団法人 電子情報技術産業協会
入場: 無料(登録制)
■ 「デジタル文化財ナビゲータ」による12KVR上演について
場所: 「2014年国際放送機器展」(Inter BEE 2014)
幕張メッセ国際会議場201会議室 ソニー12K×2Kシアター
ソニー製4K SXRDプロジェクタ3台をブレンディングし横幅約14mの大型スクリーンに投写
上演開始時間:
11/19(水):14:00/15:00/16:00/17:00
11/20(木):11:00/12:00/13:00/14:00/15:00/16:00/17:00
11/21(金):11:00/12:00/13:00/14:00/15:00/16:00
各回約10分間
※プログラムの構成・内容は当日変更になる可能性があります。予めご了承ください。
■ 凸版印刷のVRへの取り組み
凸版印刷は、1997年から文化財の展示映像手法としてVR技術の開発に取り組み、『マチュピチュ -太陽の聖地』や『東大寺大仏の世界』など、国内外の貴重な文化財をテーマとしたVR作品を積極的に製作しています。
また、大型スクリーンを用いたVRシアターの展開を進め、海外では、中国の故宮博物院やホンジュラス共和国博物館にシアターを納入しています。2007年に東京国立博物館と共同で、東京国立博物館に「TNM&TOPPANミュージアムシアター」を開設しVR作品を公開しています。
URL: http://www.toppan-vr.jp/bunka/
※ バーチャルリアリティ(VR)
バーチャルリアリティは、現存しない建造物や文物の内部構造など、通常では見ることができない空間の再現や、セキュリティや作品保護の観点から直接公開することができないものを公開することが可能な技術です。ビデオ映像のようにストーリーを 自動再生できるほか、ゲームコントローラやタブレット端末などを用いて任意に空間を動き回ることができる対話性が大きな特長の一つです。
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