凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、2018年11月より多言語AI案内サイネージ「BotFriends® Vision(ぼっとふれんずビジョン)」を提供しています。
このたび凸版印刷は、多言語AIサイネージ「BotFriends® Vision」による無人AI案内と有人での遠隔接客を組み合わせたハイブリッド接客が可能な「BotFriends® Vision+(ぼっとふれんずビジョンプラス)」を2020年12月2日より提供を開始します。これまで提供してきた「BotFriends®Vision」による「多言語音声での案内」「バリアフリーに配慮した筐体設計」に加えて、ネットワークを介した案内係による遠隔接客案内が可能です。これにより、AIだけでは回答できなかった複雑な案内が遠隔から対応可能となり、案内係の業務負荷軽減に貢献します。また、非接触・非対面による案内接客を実現する事で、お客さまや案内係の安全性を確保することに配慮した業務運用を支援します。
また、「BotFriends® Vision+」は、JR東日本が実施する「モビリティ変革コンソーシアム(※1)」(以下 本実証)の取り組みにて、JR山手線の高輪ゲートウェイ駅に導入され、有人改札にて遠隔で案内する実証実験を実施します(12月中旬予定)。
なお本実証実験では、高輪ゲートウェイ駅有人改札に設置する「BotFriends®Vision+」2台に加え、新宿駅に5台、高輪ゲートウェイ駅に3台の「BotFriends® Vision」を設置し、駅構内におけるAIを活用した案内の実地検証を行います。
開発の背景
従来の「BotFriends® Vision」による駅・公共施設や商業施設における無人AI案内では、AIへあらかじめ学習させていない内容についての案内や、内容が多岐にわたる複雑な案内などではすべてをAIで回答することができず、利用者は窓口などで説明員に直接訪ねる手間がかかっていました。また、コロナ禍で公共・商業施設などの接客シーンでは非接触・非対面での案内接客業務の実現が求められていました。
このような課題に対し、凸版印刷は、AIチャットボットによる無人接客と有人での遠隔接客を組み合わせた「BotFriends® Vision+」を開発。AIだけでは回答できなかった複雑な案内に遠隔からの対応が可能となり、案内業務の負荷軽減に貢献します。また、非接触・非対面による案内接客を実現する事で、お客さまや案内係の安全性を確保することに配慮した業務運用を支援します。
「BotFriends® Vision+」の特長
・AIと人によるハイブリッド接客案内を実現
利用者から頻繁に尋ねられる質問は多言語AIチャットボットによる自動応答で対応します。またAIでは回答が難しい複数の話題に関する質問やイベント開催などと連動させた案内については遠隔地からネットワークを介して有人による案内を行います。これにより、AIによる無人接客と遠隔からの有人接客を組み合わせたハイブリッド接客案内が可能です。
・非接触での画面操作が可能
画面に触れることなくタッチコンテンツの操作が可能なセンサーデバイスを搭載し、非接触でのタッチ画面の操作が可能です。タッチ画面の手前にある赤外線タッチフレーム内に入った指の位置を検知し、ポインタを出すことで画面上の操作位置を認識することができます。
・バリアフリーに配慮した筐体設計を実現
公共・商業施設への導入設置を考慮し、車いすでも利用しやすい高さ・画面幅に筐体を設計するなどバリアフリーに配慮した筐体を実現しました。これにより、公共・商業施設利用者の利便性向上に貢献します。
・利用シーンに合わせた複数の遠隔接客パターンを実現
① バーチャルキャラクター「小石川 彩」を介した遠隔接客
イベントやキャンペーンなどでは、凸版印刷オリジナルバーチャルキャラクター「小石川 彩」を遠隔から操作することでお客さまが対話を楽しめるような演出が可能。
② 案内係スタッフの映像と音声をつないだ遠隔接客
案内係スタッフの映像と音声及び、地図などの画像を「BotFriends® Vision+」に配信し、同時に案内係スタッフへは、お客さまの映像と音声を配信することで、遠隔地からの接客案内が可能。また、案内係スタッフはAIによる回答アシスト機能を使用でき、お客さまへの案内業務をサポートします。
③ 案内係スタッフのスマートフォンやコールセンターへ入電を行う遠隔接客
「BotFriends® Vision+」筐体にIP電話機能を内蔵することにより、案内係の持つスマートフォンや、コールセンターへ直接入電することが可能です。
今後の目標
凸版印刷は今後「BotFriends® Vision+」を、自治体をはじめ鉄道、流通、小売、ホテルなどのサービス・インフラ業界に向けて拡販を進め、2025年度までに遠隔体験ソリューションやインバウンド・先端表現ソリューションなど関連受注含め50億円の売り上げを目指します。また、コロナ禍における非接触・非対面の接客ニーズに対応し、省人化や多言語対応などの社会課題の解決に貢献していきます。
JR東日本単独では解決が難しい社会の課題や次代の公共交通のあり方について、オープンイノベーションによりモビリティ変革を実現する場として、2017年9月5日に設立された組織です。
本実証実験は、2020年12月1日(火)~2021年1月31日(日)(初電~終電)にて実施され、品川駅、新宿駅、池袋駅、高輪ゲートウェイ駅、海浜幕張駅、空港第2ビル駅の合計6駅にて、JR東日本グループ4社、メーカー等7社の合計11社にて実施されます。凸版印刷は、BotFriends®Visionを新宿駅に5台、高輪ゲートウェイ駅に3台、BotFriends®+を高輪ゲートウェイ駅改札に2台設置し、実証実験に参加します。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上