TOPPANホールディングス株式会社（本社：東京都文京区、代表取締役社長：麿 秀晴、以下 TOPPANホールディングス）と、グループ会社であるTOPPANデジタル株式会社（本社：東京都文京区、代表取締役社長：坂井 和則、以下 TOPPANデジタル）は、2023年度グッドデザイン賞において、「ジモノミッケ！®」（TOPPANデジタル）と「ICT KŌBŌ®」（TOPPANホールディングス）の2案件で受賞しました。
　「ジモノミッケ！®」は農業の抱える課題に向き合い、その解決策の一つとして農産物の新しい地産地消の仕組みを開発した点、「ICT KŌBŌ®」はDXを活用した地方連携が評価され受賞に至りました。

「ジモノミッケ！®」と「ICT KŌBŌ®」のイメージ

農産物の需給マッチングプラットフォーム「ジモノミッケ！®」について

　「ジモノミッケ！®」は、直感的に操作ができるインターフェースを持つBtoB向け農産物需給マッチングプラットフォームです。農家などの生産者は「供給情報」を、レストランなどの実需者は「需要情報」を、それぞれPCやスマートフォンで登録ができます。入札や落札などマッチング状況はリアルタイムで確認でき、マッチング後は指定日時に専任の配達員が農産物を集荷し、実需者に納品します。オプション機能として、無線通信タグを貼付したコンテナによるトレーサビリティ・温度管理ができる仕組みを導入することもできます。本プラットフォームの活用により、高鮮度・高品質の青果物等を双方が納得した価格で取引でき、また通常の商流には乗らない規格外品も扱うことができるため、生産者の所得向上やフードロス削減に寄与します。

「ジモノミッケ！®」公式サイト
URL：https://solution.toppan.co.jp/toppan-digital/service/jimonomikke.html

以下、審査員による評価コメント
　自分が暮らしている地域で作られた農産物であっても、市場を通して仕入れるだけで過度の移動や時間が発生し、鮮度も落ちてしまうという課題に向き合い、新しい地産地消の仕組みの実現を目指している。飲食店等の地域の実需者が買いたい農産物の情報を先に登録して、生産者の応札を可能にするという、需要側からのマッチングの仕組みも、B2B方式での地産地消の仕組みとして魅力的である。

※本製品は、10月17日～20日に開催される「CEATEC 2023」に出展します。

サテライトオフィス「ICT KŌBŌ®」について

　サテライトオフィス「ICT KŌBŌ®」は、リモートワークなどの多様な働き方の変化にともない、地域における新事業創出や、地域の雇用拡大の課題解決をDXで解決することを目的に、2020年より日本国内に5拠点を開設しています。地元で育った優秀な人財が首都圏に流れてしまうという地方が抱える問題を解決するため、その地に適した働きやすいオフィスを作り、UIJターンによる地方への移住者増加、地方学生に地元での活躍の場の創出及び地域貢献の場の提供を推進しています。また、各々のオフィスの設計・施工はTOPPANの空間演出ブランド「expace®」が担当し、各拠点の歴史・風土から着想した、地域産業や固有の素材を活かしたオフィス内装をデザインしました。

「expace®」公式サイト
URL：https://forest.toppan.co.jp/expace/

以下、審査員による評価コメント
　地方都市にとって、大学進学等を契機にした首都圏への人材流出は悩みの種、特に、若者を中心に人材不足・人手不足が地域産業の承継問題と直結し、地方都市での暮らしそのものの存続が脅かされている。本プロジェクトは2020年開設でまだ日も浅いが、「地方の都市経営課題を解決する仕事をつくる」「働く場所をつくる」といった、地方で生活するための課題解決を自ら実践する場所を提供し、地域住民や地域産業とのコミュニティを育成しながら、首都圏からの人材確保を着実に実践しているところが素晴らしい。コロナ禍でその傾向は一層強くなり、オンラインミーティングの慣習化は、もはや首都圏に居住することを強要しなくなった。「東京か地方か」の二者択一ではなく、地方に居を構え、地方の価値を堪能しながら「東京も田舎も」が可能となった。全国に展開しつつあるICT KŌBŌが、今後地方都市にとって優れた人材の受け皿として成長し、「いつか帰ってくる場所」となることを期待している。

グッドデザイン賞について

　グッドデザイン賞は、1957年から日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨のしくみで、60年以上にわたり「Gマーク」とともに広く親しまれながら、有形無形のあらゆるデザインを応募対象としています。

以　　上