新潟県魚沼市のへき地医療における薬局・薬剤師不足解消を目的に、
オンライン服薬指導を組み合わせた遠隔医療体制を構築

 TOPPANホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 TOPPANホールディングス)は、新潟県魚沼市のへき地医療(※1)における薬局・薬剤師不足の解消を目的に、処方せん薬宅配サービスを活用し、遠隔医療体制を構築する実証実験(以下、本実証)を2024年4月2日から2024年9月30日まで実施します。
 本実証では、TOPPANホールディングスの100%子会社である、おかぴファーマシーシステム株式会社(東京都千代田区、代表取締役:倉重 達一郎、以下 おかぴファーマシー)が提供する処方せん薬宅配サービス「とどくすり」を活用し、一般財団法人魚沼市医療公社(所在地:新潟県魚沼市、理事長:佐藤 幸示)の協力のもと、魚沼市の診療所の一つである入広瀬(いりひろせ)診療所(所在地:魚沼市大栃山)において本実証を行います。診察後の処方せん薬の受け取りについて、オンライン服薬指導を実施した後、処方せん薬の宅配を実施し、へき地医療における薬局・薬剤師不足解消の実現と高齢者が多い過疎地におけるオンラインサービスの有用性を検証します。本実証を通じて、へき地医療において必要な人に適切な医療が提供される持続可能な医療アクセスの向上を目指します。

本実証の概要
本実証の概要

本実証の背景

 国内の離島や過疎地域などでは、人口減少に伴う医師・医療人材の不足により、現状の医療体制の維持が年々厳しくなっています。これを受け各地でオンライン診療の実証実験が行われていますが、多くは診察のみが遠隔医療として行われ、調剤と薬剤の交付は医療機関内や薬局での対面が前提となっています。また、へき地医療における人材・リソース不足は医師だけでなく薬局・薬剤師にも当てはまる問題であり、診察から調剤・薬剤の交付までを包含した医療体制の構築が必要となっています。
 TOPPANホールディングスは、これらの課題解決のため、おかぴファーマシーが提供する「とどくすり」を活用し、調剤・薬剤における遠隔体制を通じて地域の薬局・薬剤師不足を解消するプラットフォームの構築を目指しています。今後は、地域の潜在薬剤師(薬剤師免許を取得していながらも、薬剤師として働いていない人)に向けてオンライン服薬指導を働き方の一つとして提示し、地元人材の活用も視野に取り組みを推進していきます。TOPPANホールディングスは、これらを通じて地域の医療機関や薬局が中心となって持続する医療体制の構築を目指します。

本実証の概要

期間 2024年4月2日~2024年9月30日までの6ヵ月間
場所 入広瀬診療所(新潟県魚沼市大栃山635−1)
目的 へき地医療における薬局・薬剤師不足の解消と患者の利便性向上を検証し、過疎地・高齢者向けの調剤・薬剤プラットフォームを構築し、持続可能な医療アクセスの運用体制を目指す。
参加者 入広瀬診療所を受診し、「とどくすり」の利用登録を行った患者
実証期間中の想定のべ参加者数:720人
概要 ・従来、診療後の薬の受け取りは、院内処方または患者自身が薬局へ移動し受け取る必要があった入広瀬診療所において、「とどくすり」を活用したオンライン服薬指導と自宅への処方せん薬宅配を実施。
・高齢者の多い地域のため、本実証では入広瀬診療所内にスタッフを配置し、現地でスタッフが「とどくすり」の利用を希望する患者に対するWEB利用登録や利用方法の説明などのサポートも行う。
・実証を通じて、入広瀬診療所側・参加者側のアンケートによる課題抽出や有効性の検証、本格提供を見据えた運用の安定化、継続を図る。
実証参加者とその役割 TOPPANホールディングス:本実証の企画、全体運営、効果検証、本実証の患者向け説明
おかぴファーマシー:処方せん薬宅配サービス「とどくすり」の提供
魚沼市医療公社:本実証における関係先連携などの実施支援
本実証を行う入広瀬診療所の外観
本実証を行う入広瀬診療所の外観

今後の目標

 TOPPANホールディングスは、本実証を経て、2024年10月から魚沼地域における「とどくすり」を活用した遠隔医療体制の自走を目指します。また、全国のへき地医療対象地域において、調剤・薬剤に関する遠隔体制を構築し、地域の薬剤師不足を解消するプラットフォームの構築を目指します。
 今後も、「とどくすり」をはじめとした「健康・ライフサイエンス」領域における新製品・サービスの開発・提供を推進し、誰もが健やかに生活できる健康長寿社会の実現を目指します。

処方せん薬宅配サービス「とどくすり」について

 「とどくすり」は、 Webサイトから調剤や配達に必要な情報を薬局に送信することで、オンラインによる服薬指導を受けられ、送料/サービス料無料(※2)で医薬品を自宅で受け取ることができるサービスで、2020年3月より提供しています。(※3)薬局に出向く必要が無いので、人前では相談しにくい方や薬局まで足を運ぶ時間が無い方でも、便利に処方薬を受け取り、服薬することが可能です。処方薬の調剤、ビデオ電話を用いた服薬指導は直営薬局あるいは提携薬局の薬剤師が行います。
・「とどくすり」サービスサイトURL: https://todokusuri.com/ 

※1へき地医療
 厚生労働省によると、へき地医療対策におけるへき地の定義とは、「無医地区」、「準無医地区(無医地区に準じる地区)」などのへき地保健医療対策を実施することが必要とされている地域。(厚生労働省発行「「第16回 医療計画の見直し等に関する検討会」(令和元年11月28日)から引用」
 
※2 支払方法により決済手数料がかかります。

※3 法令等の変更によりサービス内容は予告なく変更になる場合があります。


* 「とどくすり」は、おかぴファーマシーシステム株式会社の登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。   

以  上

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