TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:野口 晴彦、以下 TOPPAN)は、公的統計などを基に日本の人口構成を再現した“日本の縮図”となる10万人のAIペルソナで構成された生活者データ基盤を構築し、この基盤を活用するCX支援サービス(以下、本サービス)を開発しました。流通・小売、メーカーなどへ向けて2026年10月13日より提供開始します。
今回構築した生活者データ基盤を構成している10万人のAIペルソナは、公的な人口統計データに加えて、TOPPANがこれまで培ってきた生活者理解・マーケティングの知見をもとに構造化した生活価値観や嗜好・行動情報など、多様なデータを基に生成されています。このAIペルソナを活用し、地域、年代、世帯、所得、価値観などの条件から目的に応じた対象群を抽出することで、未顧客や潜在層を含む幅広い生活者の理解を支援します。さらに、AIペルソナとの対話を通じてニーズや行動背景を捉え、それに基づいた販促・催事・キャンペーンなどの施策案を高速かつ大量に生成することも可能です。生成した施策案に対するAIペルソナの反応を確認し、実施策の選定や改善を支援します。少数の代表的な人物像を設定する従来のペルソナとは異なり、多様な生活者を個人単位で保持しているため、潜在顧客を含む市場全体を捉え、生活者理解を起点とした顧客体験の構想からクリエイティブ生成、事前検証・改善までを一気通貫で支援します。
TOPPANは、リアルとデジタルを融合する「リアル・トランスフォーメーション®(RX)」を推進し、AI活用による業務効率化と顧客体験向上による売上成長の両面から企業変革を支援しています。本サービスはRXを実装する取り組みの一つとして、価値創生CX(※1)プランニングと組み合わせ、生活者理解の高度化から顧客体験の設計・実装を支援します。
開発の背景
近年、生活者の価値観や購買行動が多様化し、トレンドやニーズの変化も短期化する中、企業は生活者への理解を深めるとともに、その理解を迅速に施策やクリエイティブへ反映し、実行と改善を繰り返すことが求められています。
一方、生活者調査、施策企画、クリエイティブ制作、検証を担う部門が異なることで各施策が個別に行われることが多く、対象者の募集や実査、分析、複数案の企画・制作に時間とコストを要していました。また、顧客マスタやPOS/ID-POS(※2)などの自社データは既存顧客の過去行動を把握するには有効であるものの、未顧客や潜在層を含む市場全体を捉えることに限界があります。数人程度の代表像を作る従来型のペルソナ設計も、多様な生活者の違いや市場に占める規模を十分に反映しづらいという課題がありました。
TOPPANはこれらの課題に対し、公的統計などを基に合成人口法で日本の人口構成を再現し、一人ひとりに生活価値観・嗜好・行動情報を付与したAIペルソナで構成された生活者データ基盤を構築しました。生成AIによる推論・対話を組み合わせ、目的に応じた対象群の抽出や生活者理解から、その理解をもとにした施策案の生成、クリエイティブ制作、複数案の反応比較までを同じ基盤上で行えるAIペルソナを活用したCX支援サービスの提供を開始します。
本サービスの特長
・“日本の縮図”10万人のAIペルソナで構成された生活者データ基盤
国勢調査、家計調査、就業構造基本調査、社会生活基本調査、人口推計などを基に、合成人口法で日本の人口構成を再現することで日本の縮図となる10万人のAIペルソナで構成された生活者データ基盤を構築しています。47都道府県を網羅し、15歳以上の生活者を40のクラスターに分類。年代や世帯、所得などの属性だけでなく、個人単位で多様な生活者を保持することで、特定の顧客層だけに偏らず、未顧客や潜在層を含む市場を幅広く捉えることができます。
・多角的なデータ統合によるAIペルソナの構築と、施策立案PDCAの高速化
人口統計上の属性に加え、TOPPANが長年にわたり蓄積してきた生活者調査の結果や知見をもとに構造化した生活価値観や、趣味・嗜好、買い物行動などの情報を基に、AIペルソナを生成しています。また、SNSやWeb上の情報からトレンドや地域性を反映するほか、グループ会社である株式会社 ONE COMPATHが運営する電子チラシサービス「Shufoo!®」のデータも組み合わせています。今後はさらに、クチコミ分析サービス「Social Media Live®」などとのデータ連携を進め、生活者理解のさらなる高度化を目指します。さらに、AIが季節や商圏・顧客層に応じた販促・催事・キャンペーンなどの施策案を生成するほか、地域、年代、世帯、所得、価値観などの条件で抽出したAIペルソナ群との対話を通じて、施策に対する反応や評価を確認することが可能です。AIペルソナの反応・評価を踏まえて施策案の改善を繰り返すことで、生活者理解に関する仮説をもとに、企画から事前検証までのPDCAを高速化します。
・生活者・商品に応じたクリエイティブ生成と事前検証
販促クリエイティブ領域に専門スキルを有したスタッフの知見を基に、AIペルソナの価値観、嗜好、購買傾向などと商品情報を組み合わせ、対象者に応じて掲載商品、掲載順などを変えたWebカタログ、チラシ、DM、バナーなどのクリエイティブの生成やリアル・デジタル双方への販促施策の展開支援も可能です。複数の施策案やクリエイティブをAIペルソナへ提示して反応の差や理由を比較し、実施前に改善すべき点やリアルな検証で確認すべき仮説を絞り込むことで、施策立案の効率化を支援します。
本サービスの活用例
・流通・小売領域
店舗や商圏の生活者特性に応じた販促・顧客体験施策の高速立案・検証をはじめ、商品情報と生活者データを組み合わせたWebカタログや最適化コンテンツの自動生成など。
・メーカー領域
AIペルソナから推定した生活者ニーズを起点とした商品コンセプトや仕様、コミュニケーション開発、発売前の仮説検証など。
価格
・標準版(10万人のAIペルソナで構成された生活者データ基盤)
:1000万円~
今後の目標
TOPPANは、流通・小売やメーカーを中心に本サービスの導入を進め、2030年度までに関連受注を含め約20億円の売上を目指します。今後は、企業が独自に保有するデータを組み合わせた個社専用のAIペルソナ環境の構築も進めていきます。さらに、AIによる高速な検証と人による文脈の洞察を組み合わせ、生活者理解から顧客体験の設計・実装、実行結果の検証・改善までを循環させるCX支援基盤への拡張を目指します。
TOPPANとインテグレートが著書『至高のCX』(翔泳社、2026年)で提唱したCXモデル。生活者のパーセプション(購買に至るまでの認識・態度)を変え、新たな解決行動(購買・使用)を生み出すことを主眼に置いた一連の体験設計デザイン。
※2 ID-POS
会員IDなどの顧客識別情報と購買履歴を紐づけて管理するPOSデータ。
* 価値観を付与したAIペルソナについてはTOPPANホールディングス株式会社が関連特許出願中です。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上

