基本的な考え方

TOPPANグループでは、公害防止に関して以下を基本的な方針としています。公害発生の防止は、経営の一環であり、重要な課題と位置付け、環境保全管理活動を最優先に進めることにより、公害発生を未然に防止します。万が一発生した場合には、速やかな公開・開示を含む対応とともに再発防止を行い、類似箇所における発生防止対策の水平展開を行います。環境保全活動を主体的に進めることにより、公害の影響を早期に発見し是正していきます。
また、事業活動の推進において、大気、水域、土壌への汚染防止および、水消費の抑制や、従業員・地域住民の方などが衛生的な水の提供を受けられるように環境保全に努めていきます。

環境コンプライアンスへの対応

汚染防止の取り組み

各事業所のエコガード推進委員会では、法規制値よりも厳しい自主基準値を設定し、これを遵守することで、環境負荷の低減と汚染の未然防止に取り組んでいます。
大気汚染防止のため、ボイラーなどのばい煙が発生する設備では、適正に燃焼が起こる条件下での運転を行っています。また、大気汚染防止法の規制対象設備については、回収装置で回収した有機溶剤の再使用や、燃焼装置の適正管理による排ガス処理効率の向上に努めています。
水質汚染の防止については、事業所ごとに水の使用量や汚染状況に応じた排水処理施設を設置しています。排水量が多いエレクトロニクス事業分野の事業所では、排水リサイクルシステムを活用した水の回収・再生により、取水量と排水量の削減に努めています。
また、水質汚濁防止法の規制対象設備は、法に基づく構造基準の遵守、点検を実施しています。さらに、規制対象外の設備も含め、劣化状態の確認、更新を行い、薬液などの漏えいによる土壌・地下水汚染の未然防止に取り組んでいます。

水効率マネジメントプログラム

教育

公害防止に対する教育は、事業所の全従業員に対して実施する「一般教育」、環境に著しい影響を及ぼす原因となる作業および可能性のある作業を行う全ての従業員に対して実施する「特定作業教育」、さらに発生が予測される緊急事態について、被害の拡大を防止するための「緊急事態対応訓練」を行っています。

相談、苦情対応

Webサイト上に環境に関する相談、苦情受付の窓口として、「企業活動に関するお問い合わせ」を設けており、いただいた相談、苦情に対して、広報本部を通じて環境保全活動の統括組織であるエコロジーセンターへ連絡し、回答対応を行うように整備しています。

2025年度実績

社内環境データベースを活用して、法令・条例・協定などで定められている規制値超過のリスクを把握し、リスクが高い項目について事前に対応することで、規制値超過の未然防止に努めています。
2025年度に寄せられた苦情や問い合わせは、日本の事業所において悪臭と騒音に関する2件で、脱臭装置の適正運転や防音壁の設置などで対応しました。なお、日本以外の事業所においては苦情や問い合わせの発生はありませんでした。
また、規制値超過および環境事故に関しては、日本の事業所でBODの規制値超過が2件、汚水・汚泥が流出した環境事故が1件発生したほか、日本以外の事業所においてリンの排水に関する規制値超過が1件発生しました。
BODの規制値超過に対しては原因となる物質の流入を防ぐなどの管理を徹底し、環境事故に対しては異常検知時に自動停止する安全システムの強化といった迅速な是正措置を講じました。また、リンの排水超過については沈殿槽の管理を見直し、現在は原因の究明と恒久対策の確認を進めています。
各事案ともに、対策後は管理手順の標準化や従業員教育を行い、再発防止に努めています。
また、生産活動で想定される緊急事態への対応訓練もその都度見直し、環境汚染の予防と未然防止に取り組んでいます。今後も、日本以外の拠点における環境管理システムの実態確認や現地監査・指導を通じてガバナンス体制を強化するとともに、日本においては、環境データのIoT化による監視強化や事故・苦情事案の対策の水平展開を進め、グループ全体で環境リスクのゼロ化を推進していきます。

2025年度 規制値超過 苦情・問い合わせ
件数 3件
(水質:BOD2件、リン1件)
2件
(騒音、悪臭:各1件)
※
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.の2025年度実績は含みません。2026年度実績値から合算予定です

社内環境監査実施件数と指摘件数(2025年度)

(日本)監査実施事業所数 61事業所
(日本)監査改善指摘事項件数 45件
(日本)レビュー事業所数 0事業所
(日本以外)監査実施事業所数 0事業所
(日本以外)監査改善指摘事項件数 0件
※
TOPPAN Packaging Americas Holdings Inc.の2025年度実績は含みません。2026年度実績値から合算予定です

土壌、地下水汚染対応

土壌、地下水汚染の浄化状況

事業所名 経緯 現在の状況
板橋工場(東京都板橋区) 六価クロム・トルエンによる地下水汚染 監視継続
新潟工場(新潟県新発田市) ふっ素及びその化合物による土壌汚染 監視継続
川口工場(埼玉県川口市) VOCによる地下水汚染 汚染土掘削除去、監視継続
六価クロム、鉛、シアン、砒素、ふっ素による土壌汚染 汚染土掘削除去継続
旧 高知工場(高知県南国市) ふっ素及びその化合物、鉛及びその化合物による土壌汚染 監視継続

再開発に伴う法令条例などへの対応としての土壌汚染対策状況

土壌汚染対策法では、敷地の一定規模の工事や解体時に土壌調査を行い、自然由来のものであっても汚染が確認された場合は、対策工事等の対応を行うことが求められています。なお、事業所の再構築はこうした法要求に該当する場合があるため、法に基づく土壌調査を行い、汚染が確認された場合は、対策工事を実施しています。
2025年度は、高知工場閉鎖に伴う土地返却時の土壌調査にて、土壌汚染が確認されました。
また、前年度に事前調査・行政協議を行った川口工場にて対策工事に着工したほか、秋葉原営業ビルの解体に際しても土壌調査を実施し、行政協議や計画に基づく対策手続きを進めました。

事業等のリスク

TOPPANグループに関連する主要なリスク項目を示した「事業等のリスク」において、「環境汚染に関するリスク(有害汚染物質の漏洩、廃棄物の不法投棄等)」を特定しており、その対応策として、設備管理や化学物質管理の徹底、緊急事態対応手順の整備・検証、廃棄物の適正処理や委託先管理などをはじめとした取り組みを行っています。