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TOPPANグループでは、次の項目を循環型社会形成に関する基本的な方針としています。循環型社会形成を重要な経営課題と位置付け、以下の優先順位で廃棄物などの処理を行っています。

①事業活動に伴って生ずる廃棄物などの排出抑制を優先する。
②抑制した結果、排出される廃棄物などは、再使用・再資源化することを優先する。
③再使用・再資源化されない廃棄物などは適正処理を実施する。

なお、環境負荷の低減に有効な場合はこの順位によらない場合もあります。
また、リサイクル分類にはマテリアル、ケミカル、サーマル(熱回収)がありますが、TOPPANグループではケミカルリサイクル量はマテリアルリサイクル量に含めて集計しています。
加えて、TOPPANグループは事業活動の推進において、大気、水域、土壌への汚染防止、水消費の抑制や従業員、地域住民の方などが衛生的な水の提供を受けられるための環境保全に努めています。

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TOPPANグループ地球環境宣言に則り、限りある資源の有効活用のために、廃棄物の排出量削減、再資源化、適正処理を実施しています。
TOPPANグループの廃棄物は情報コミュニケーションと生活・産業の事業分野を中心とした事業所から出る紙くずが最も多く、総排出量の61%を占めます。生活・産業事業分野の廃プラスチック類が20%、エレクトロニクス事業分野の廃酸がこれに続きます。紙くずは再生紙へ、廃プラスチックは分別や複合素材のペレット化などマテリアルリサイクル率の向上に努め、廃酸は社内で減容化処理を行っています。さらに、バーゼル条約附属書に定義される規制対象廃棄物(有害廃棄物) においてはその排出量を把握し、排出の抑制および適正管理・適正処理に努めています。2022年4月に施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律に基づく、プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量および排出の抑制・再資源化等に関する実績と目標は下記リンクよりご確認ください。また水も限りある資源と捉え、拠点ごとの水リスク評価、使用量の削減と排水の水質管理を行っています。
今後も、廃棄物などの排出量の抑制、リサイクルの推進に努め、限りある資源の有効活用に取り組みます。

有害廃棄物と非有害廃棄物の排出量とその処理方法別内訳
年度 2021 2022 2023
廃棄物総排出量(t) 315,512 297,211 288,961
有害廃棄物(t) 排出量 29,699 25,953 22,295
処理方法別内訳(t) マテリアルリサイクル量 25,078 19,954 16,145
熱回収量 3,349 3,370 3,825
単純焼却量 305 1,106 1,192
埋立量 917 1,522 1,134
その他 50 0 0
非有害廃棄物(t) 排出量 285,813 271,258 266,666
処理方法別内訳(t) マテリアルリサイクル量 235,924 227,834 222,302
熱回収量 42,799 35,782 37,490
単純焼却量 1,072 1,785 3,057
埋立量 5,710 5,857 3,816
その他 309 0 2
過年度の非有害廃棄物のマテリアルリサイクル量、熱回収量、埋立量の値について、見直しに伴い修正を行いました

廃棄物マネジメントプログラム

廃棄物マネジメントは循環型社会形成の取り組みの一環として、ISO14001の枠組みの中で資源効率を把握し、目標化して改善の進捗管理を実施しています。具体的には、廃棄物の監視と測定を行い、廃棄物削減のための施策を実施しています。さらに、環境への影響を評価し、資源効率の向上に向けた具体的な目標を設定し、その進捗を定期的に評価・管理しています。
このような取り組みを通じて、組織はISO14001の要件に適合しながら、資源効率の向上を図り、循環型社会形成を実現していきます。ISO14001の枠組みを活用することで、継続的な改善を実現し、廃棄物マネジメントを効果的に推進しています。

廃棄物パフォーマンスを改善する機会を特定するための廃棄物監査
廃棄物監査は、組織の廃棄物排出状況を評価し、効率化や削減のための具体的な施策を特定するための重要な手法です。廃棄物監査はISO14001の枠組みを活用して、事業所の内部監査や本社によるパフォーマンスの監査を通じて、組織は廃棄物排出量の把握とリサイクルによる再資源化に向けた具体的な施策を実施し、持続可能な廃棄物マネジメントを推進しています。

廃棄物発生量削減のための行動計画
廃棄物監査を通じて廃棄物発生の重点ポイントを把握した場合は、①製造プロセスでの発生源の特定、②製造プロセスの条件見直しによる改善、③製造プロセスの設備的な対応、④製品設計の見直しという形で廃棄物発生量削減に取り組んでいます。③の設備的な対応においてはスマートファクトリーに向けた自働化対策や、AI活用による検査、品質傾向監視など新技術の導入にも努めています。

廃棄物を最小限に抑えるための定量化された目標
TOPPANグループ2030年度中長期環境目標として廃棄物最終埋立量:2017年度(8,739t)比60%削減(5,296t減)、廃プラスチックのマテリアルリサイクル率:2017年度(53%)比12%増(65%)を設定しています。この達成のために、単年度の廃棄物最終埋立量、廃プラスチックのマテリアルリサイクル率の目標を取締役会の承認を得て設定しています。この目標は本社エコロジーセンターにより事業所単位の目標に分割され、事業所ではその目標達成のための個別目標を設定しています。

廃棄物を最小限に抑えるための技術革新や研究開発への投資
デジタルトランスフォーメーション(DX)は事業としての側面から、情報コミュニケーション事業分野において情報伝達の面において紙などの媒体を介することない情報流通や帳票類を用いない管理などにより事業活動における廃棄物を最小限に抑えることが可能となります。また、モノづくりの側面においてはスマートファクトリーに向けた自働化対策や、AI活用による検査、品質傾向監視など新技術の導入により生産プロセスからの廃棄物を最小限に抑えることが可能となります。DXは中期経営計画において重要な取り組みとして事業投資計画の一つとして掲げています。パッケージ事業においてはサステナブルトランスフォーメーション(SX)パッケージとして当社が開発したGL Barrierは世界最高水準の透明バリア機能により、例えば従来の3種類のフィルムと2回の貼り合わせ工程が必要であったものを2種類のフィルムと1回の貼り合わせ工程に削減することで生産プロセスからの廃棄物削減に大きく貢献します。SXパッケージの開発、全世界での供給体制構築についても中期経営計画において重要な取り組みとして事業投資計画の一つとして掲げています。

従業員に向けた廃棄物削減に関する研修
従業員に対する廃棄物削減の意識を高めるための教育は、全社の環境に関する社会の動向や、各年度における環境活動の重点項目などを踏まえ、環境リテラシー向上に向けた教育の中に含まれています。内容は階層別研修、選択研修、内部監査員研修、全社員を対象としたeラーニングがあります。階層別研修では、集合研修やeラーニングを実施しています。

埋立地へ送られる廃棄物を削減するためのリサイクル・プログラムの統合
環境目標でもある最終埋立量削減のため、紙くずは再生紙へ、廃プラスチックは分別や複合素材のペレット化などマテリアルリサイクル率の向上に向けて廃棄物の種類別にリサイクル・プログラムの統合を進めています。

水効率マネジメントプログラム

水効率マネジメントは循環型社会形成の取り組みの一環として、ISO14001の枠組みの中で資源効率を把握し、目標化して改善の進捗管理を実施しています。具体的には、拠点ごとの水リスク評価、使用量の削減と排水の水質管理を行い、水効率向上のための施策を実施しています。さらに、環境への影響を評価し、資源効率の向上に向けた具体的な目標を設定し、その進捗を定期的に評価・管理しています。
このような取り組みを通じて、組織はISO14001の要件に適合しながら、資源効率の向上を図り、循環型社会形成を実現していきます。ISO14001の枠組みを活用することで、継続的な改善を実現し、廃棄物マネジメントを効果的に推進しています。

水効率を改善するための機会を特定するための水使用量評価
水使用量削減のために、各事業所において取水源別の水取水量と排水先別排水量をモニタリングし、可視化することで、従業員や関係者が水使用量の状況を把握しやすくしています。これにより、無駄な水の使用による排水発生プロセスを特定し、適正な使用を促進させることで効率的な水管理を実現することができます。

水使用量削減のための行動
水使用量削減のために、無駄な水の使用による排水発生プロセスを特定し、適正な使用を促進させることに取り組むとともに、資源循環設備投資の一環として節水、雨水利用に関する設備投資を実施しています。

廃水の質を改善するための措置
事業所ごとに水の使用量や汚染状況に応じた排水処理施設を設置しています。排水の品質は、河川放流、下水道それぞれに対しての規制物質、温度、濃度などに対して測定項目及び法的に要求された測定方法に基づき、基準に応じて毎日測定を実施しています。必要な場合は公的機関による定期的な測定を実施し、監視しています。そのデータは毎月集計され、年間の負荷物質の集計値は第三者保証を受けて、公表しています。

水使用量削減目標の設定
TOPPANグループ2030年度中長期環境目標として水リスクの高い(水ストレス40% 超) 拠点(7拠点) の取水量削減目標達成拠点数50%以上(4拠点)および規制値超過による行政措置0件の目標を取締役会の承認を得て設定しています。この目標は本社エコロジーセンターにより事業所単位の目標に分割され、事業所ではその目標達成のための個別目標を設定しています。

水のリサイクルの応用
排水量が多いエレクトロニクス事業分野の事業所では、排水リサイクルシステムを活用した水の回収・再生により、取水量と排水量の削減に努めています。

水効率マネジメントプログラムに関する従業員に向けた意識向上のための研修
従業員に対する水効率改善の意識を高めるための教育は、2つの側面で実施しています。一つは水効率プログラムが必要な理由として社会的な水リスクに関する知識習得のための環境リテラシー向上に向けた教育の中に含まれています。内容は水ストレスに関するものです。階層別研修、選択研修、内部監査員研修、全社員を対象としたeラーニングがあります。階層別研修では、集合研修やeラーニングを実施しています。もう一つは、ISO14001の資源の有効利用に関する教育の中で水使用改善に向けた意識づけの教育を実施しています。

プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律に基づく、プラスチック使用製品産業廃棄物等の排出量および排出の抑制・再資源化等に関する目標

排出抑制・再資源化等に関する目標
2023年度:マテリアルリサイクル率(MR率) 前年度比+2.3%pt
2024年度:マテリアルリサイクル率(MR率) 前年度比+1.4%pt

法人名 2023年度実績 評価
排出量(t) MR率 増減(前年度比) 未達:× 達成:○
多量排出事業者 株式会社トッパンパッケージプロダクツ 16,748 △29.4%pt ×
株式会社トッパン建装プロダクツ 1,388 21.9%pt
タマポリ株式会社 1,208 7.1%pt
TOPPAN株式会社 897 4.8%pt
株式会社トッパンコミュニケーションプロダクツ 831 △0.7%pt ×
トッパンプラスチック株式会社 560 33.2%pt
株式会社トッパンインフォメディア 537 △0.2%pt ×
株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルム 421 △1.2%pt ×
排出事業者 株式会社トッパンパッケージングサービス 245 1.8%pt ×
株式会社トッパンテクノ 152 0.0%pt ×
株式会社トッパンエレクトロニクスプロダクツ 106 △21.7%pt ×
排出量100t以上の排出事業者を掲載
2023年度単年度環境目標・実績・評価
管理目標 管理項目 2023年度
環境目標 実績 達成率 評価
資源循環型社会への貢献 廃棄物最終埋立量の削減 廃棄物最終埋立量 7,704t 4,949t 135.8% S
資源循環への貢献 廃プラスチックのマテリアルリサイクル率 57.3% 49.6% 84.4% B
水の最適利用 水質汚染防止 規制値超過による行政措置件数 0件 0件 100% A
水リスクの高い地域の取水量削減 該当地域の節水対策立案拠点数 4拠点 0拠点(リスク評価方法⾒直し中)
評価基準:
S・・・目標を大幅に上回る成果があった(達成率%≧105)A・・・目標を達成できた(100≦達成率%<105)B・・・積極的に取り組んでいるが目標には至らなかった(70≦達成率%<100)C・・・取り組みが不十分(達成率%<70)達成率:200-(実績値/目標値)×100[%](マテリアルリサイクル率の達成率は200-(目標値/実績値)× 100[%]で計算)

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海外のグループ子会社まで含めた全グループ分の把握を行い開示しています。

原材料投入量
廃棄物最終埋立量
集計の見直しに伴い過年度の数値を修正しました
リサイクル量
集計の見直しに伴い過年度の数値を修正しました
取水量
排水量
廃プラスチックのマテリアルリサイクル率
集計の見直しに伴い過年度の数値を修正しました

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