AIで設定された最適シナリオでデジタル/リアルメディアへの出し分けと実行が可能に

  • TOPPAN株式会社
  • トレジャーデータ株式会社

 TOPPANホールディングスのグループ会社であるTOPPAN株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大矢 諭、以下 TOPPAN)とトレジャーデータ株式会社(本社:東京都港区、社長執行役員:三浦 喬、以下 トレジャーデータ)は、トレジャーデータのCDP(※1)とTOPPANが持つDM(ダイレクトメール)・サンプリング・コンタクトセンターなどの各種サービスを自動連携し、デジタルとリアルメディアのハイブリッドで即時性のあるCX向上を実現するサービス(以下、本サービス)を共同開発しました。TOPPANより、メーカーや金融・インフラ業界に向けて2025年11月27日より提供開始します。

 本サービスは、「Treasure Data CDP」で収集・統合された顧客データから「Marketing Super Agent」(※2) をはじめとするトレジャーデータの AIで設定された最適なシナリオのもと、専用接続機能によりデジタル/リアルメディアへの施策の出し分けと実行が可能です。これまで、デジタルマーケティングにおけるリアルメディアの活用は、制作物の手配や工場・コールセンター側へのデータ連携などが必要なため施策実施に時間を要し、即時性の高い顧客アプローチが難しいという課題がありました。本サービスでは、TOPPANが持つDM、サンプリング、物流システム、コンタクトセンターなどのサービスをセキュアな環境下で自動連携することで、パーソナライズされた各種リアルメディア施策を安全に即時性高く実施します。これにより、Web閲覧などの顧客のオンライン行動データと紐づく最適なタイミングでのDM送付などの実施が可能です。また、デジタル・リアル双方のメディアにおいて、施策の実施から、結果データの連携、改善まで一貫した自動化が可能なため、企業の顧客データに紐づいたデジタル・リアル施策の統合的な管理を実現します。

「Treasure Data CDP」との連携サービスの概要
「Treasure Data CDP」との連携サービスの概要

開発の背景

 近年、企業のマーケティング施策では、顧客一人ひとりとのエンゲージメントを深めるため個人の嗜好やニーズに合わせてパーソナライズした施策の重要性が増しており、メール配信やターゲティング広告などデジタルを活用した施策が実施されています。一方、デジタル施策だけではアプローチが難しい顧客層や、丁寧なアプローチが有効な優良顧客に対しては、DMやサンプリングなど現物が顧客の手元に直接届くリアルメディアによる施策が、開封率も高く効果的な手段です。しかし、顧客リーチまでのリードタイムや、レスポンス情報を取得する方法がデジタル施策とは異なることなどから、デジタル/リアルメディアの統合的な施策の実施は難しいという課題がありました。
 TOPPANはトレジャーデータのパートナープログラム「Treasure Data Partner Certification Program」の公式パートナーとして、「Treasure Data CDP」の導入コンサルティングから、運用支援、共同マーケティング提案などを行っています。
 これらの背景のもと、この度、CDPから一気通貫でデジタル施策まで行うことのできるトレジャーデータの実施基盤と、TOPPANのリアルメディア領域でのアプローチという両社の強みを掛け合わせることで、顧客のCX向上に寄与する「Treasure Data CDP」との連携サービスを共同開発しました。

本サービスの特長

・顧客行動データに基づいた即時性高いアプローチを実現
 顧客のWeb閲覧や、メール開封などオンラインでの行動データを取得している「Treasure Data CDP」から、専用接続機能によりデジタル/リアルメディアへの施策の出し分けと実行を行います。リアルメディア施策の実行については、データがTOPPANグループの「CloudDM®︎」(※3)など各種サービスや、物流センター、コンタクトセンターに自動連携され、即時性のある施策の実施が可能です。
 例えば、「Webサイトで特定ページを閲覧したタイミングに、そのお客様に最適化されたDMの印刷やサンプリングの送付が始まる」といった顧客の興味・関心が最も高いタイミングを捉えてアプローチができます。企業は、顧客データを活用したリアルメディア施策の展開をタイムリーかつパーソナルに実施することが可能です。

・AIにより、マーケティング効果の継続的な改善が可能
 本サービスは、「Marketing Super Agent」 に代表される「Treasure Data CDP」のAIが、Webやアプリ上でのオンライン行動データとDMやコールセンター、サンプリングからの購入などリアルメディアの反応データの両方を継続的に学習し、ターゲティングやアプローチコンテンツの精度を向上させます。デジタル/リアルメディア双方からの顧客のフィードバック情報と、AIによるアプローチの高度化によりデータの好循環を生み、CXを自動的・継続的に改善していきます。
 またオプション機能として、パーソナライズ動画「livepassCatch」(※4)を活用し、DM等での通知に留まらず顧客データを踏まえたOne to Oneの「デジタル接客」の実現や、「KAIDEL® 顧客行動予測」(※5)の連携により、CDPに集約されたデータから購入確率など新たな指標の生成などが可能で、マーケティング効果の更なる向上に寄与します。

・TOPPANが管理する高セキュリティ環境で、人手によらないリアルメディアの施策を自動で実現
 これまでCDPによるシナリオ設定を基にしたリアルメディアの施策では、DMの制作や印字を行う工場などのシステムにおいて人手によるデータ送信やデータ処理が行われており、ミスを防ぐ観点などから高頻度での施策実施が難しい状況にありました。本サービスは、「Treasure Data CDP」からのデータを、TOPPANグループが管理する高セキュリティ環境のもとで、リアルメディアの各種システムへ自動連携します。これにより、セキュリティ管理の負荷低減と、CDPによるシナリオ設定からリアルメディアの施策の実行まで、人手を介さない自動化を実現し、高頻度での施策実施が可能となります。

価格

 導入企業への連携機能初期設定 および 基本DM施策の実施:約200万円~
 ※パーソナライズ動画「livepassCatch」、「KAIDEL®︎ 顧客行動予測」との連携はオプション機能につき、別途見積となります。

今後の目標

 TOPPANとトレジャーデータは、本サービスをメーカーや金融業界に拡販し、顧客エンゲージメント向上に貢献します。また、AIの活用を進化させ、更なる制作の自動化やパーソナライズしたアプローチの高度化によるCXの向上を目指します。
 TOPPANは、本サービスおよび、トレジャーデータとの連携を通じて、CDPを活用したデジタルマーケティング領域において、2027年度までに関連受注を含め約10億円以上の売り上げを目指します。

本サービスに関するセミナー

 本サービスについての開発背景および、活用方法について解説します。
テーマ:TOPPAN×Treasure Data CDP連携サービス 徹底解説
    リアルメディアのCDP連携とAI活用によるCX向上の新常識
登壇者:トレジャーデータ株式会社 執行役員 Head of Partner Alliance 正木 大輔氏、
    TOPPAN株式会社 ビジネストランスフォーメーション事業部 エンゲージメントサービス本部 部長 太田 洋芳
日時:2025年12月18日(木)12:10~13:00(終了予定)
会場:オンライン(Zoom使用)
申込URL:
https://solution.toppan.co.jp/seminar/detail/treasuretoppan_aicx_2512.html?utm_source=mail&utm_medium=mail&utm_campaign=newsrelease

※1 CDP
 あらゆる顧客接点のデータを統合するカスタマーデータプラットフォーム

※2 Marketing Super Agent
 トレジャーデータの「Marketing Super Agent」は、目的を伝えるだけで、キャンペーン全体の構造・コンテンツ・実行ロジックまでを自動生成する次世代マーケティングAIです。多数の専門エージェントを束ねる“中枢の頭脳”として、膨大なタスクを並列で処理し、戦略を即座に実行につなげます。例えば、あるライフスタイルブランドのマーケターが、競合調査・予算分析・チャネルのパフォーマンス評価を行う一方で、システム側では同時に経営陣向けの完成度の高いプレゼン資料が自動生成されます。特定のプラットフォームに依存しない設計でありながら、ファーストパーティデータと連携することで、リアルタイムのパーソナライズ、高精度の意思決定、そして効果検証までを一気通貫で最適化します。

※3 「CloudDM®︎」
 導入企業が利用するMA(マーケティング・オートメーション)・SFA(セールス・フォース・オートメーション)ツールと自動連携することにより、最適なタイミングで紙のDMを発送できるサービス。 Eメールなどのデジタル媒体と同じように、生活者にパーソナライズされたコンテンツ内容に変更でき、最短翌日に1通からDM発送が可能です。
https://solution.toppan.co.jp/toppan-edge/service/cloud_dm.html

※4 パーソナライズ動画「livepassCatch」
 livepass株式会社が持つ特許技術を活用し、触れる・入力できる「あなた専用動画」の配信をセキュアに実現できるサービス。One to Oneの動画コミュニケーションにより、既存のデジタル・リアルの通知接点を「デジタル接客」接点へと変革し、生活者のCX向上と従業員のEX向上を実現します。
https://www.livepass.jp/pmovie

※5 「KAIDEL® 顧客行動予測」
 AIを活用した顧客行動予測とその自動運用によって、マーケティング精度・成果向上、コスト削減、業務効率化を支援します。これまで、各企業の分析担当者により手作業で行われることが多かった、ローデータ連携からデータ前処理、顧客行動学習・予測(AIスコアリング)、予測結果連携に至るまでの一連の運用サイクルを自動化します。これにより、費用対効果の問題やリソース不足などが課題となり単発で終わることの多かった、AIを活用したマーケティングプロジェクトの継続的な運用をサポートします。
https://solution.toppan.co.jp/bx/service/kaidel.html


* Zoomは、米国およびその他の国で登録された Zoom Communications, Inc. の商標です。
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
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以  上

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