生活の中でも存在感が増すFinTech

「金融×テクノロジー」を意味するFinTech(フィンテック)。その市場規模はすでに1兆円を超えると言われており、われわれの生活にも大きく影響を及ぼしはじめています。

FinTechのわかりやすい例が「キャッシュレス決済」。諸外国では現金が使われることが次第に減っており、電子決済の比率が急激に高まっています。少子高齢化を迎えている日本では、これから労働人口が次第に減少。特に小売店や飲食店では効率的な営業が求められ、人の負担を減らす可能性があるキャッシュレスの分野には大きな期待が寄せられています。

実はTOPPAN、多くの会社とこのキャッシュレス決済に取り組んでいるのです。

なぜTOPPANがキャッシュレスに取り組むのか

TOPPANのセキュアビジネス。TOPPANは従来から、銀行カード、クレジットカードなどの分野でシステムとともにお客さまにセキュアソリューションを提供しています。

この背景には創業者が旧大蔵省印刷局出身の技師たちであり、戦後は紙幣の印刷をしていた歴史と高度な偽造防止の技術があります。

TOPPANはこれらのセキュアソリューションを通じて金融機関をサポートし続けてきました。金融分野で実績と信頼を積み重ねてきたのです。

そんなTOPPANですからキャッシュレスを含むFinTechを手がけ、金融機関、そしてその先にいる人々の暮らしを支えることは、当然の選択肢だったのです。

その歴史と信頼を活かして、今では多様なキャッシュレスサービスを手がけるに至りました。ここからはその一例をご紹介しましょう。

国内有数の導入実績をもつギフトカード

汎用性のある贈り物として、昔から人気の商品券。近年はプラスチックカードの「ギフトカード」を使ったことがある方も多いのはないでしょうか。

ギフトカードが紙からデジタルになることで、デザインの自由度や携帯性は飛躍的に向上。若年層の使用も期待できますし、紙の商品券において課題となっていた管理や回収処理などの業務負荷が大幅に軽減できるようになりました。

TOPPANはこのギフトカードを、さまざまな会社に提供しており、ギフトカードに必要なリアルタイム残高管理システムでは国内随一の実績を誇ります。豊富な実績があるからこそ開発できた充実の管理機能もありますし、なにより導入に伴い発生する業務を、TOPPANならワンストップで対応できることも人気の秘密です。

一人ひとりのお客さまに沿ったマーケティングをするための電子マネー

クレジットカードはもちろん、交通系ICカードにQR決済、スマホでの支払いなど、近年ではさまざまな電子マネーが普及しています。電子マネーの利点は決済が簡単になることだけではありません。電子マネーを使いこなすことで、マーケティングに役立つお客さまの情報を入手でき、サービスの差別化につなげることができるのです。

例えば、お客さまは電子マネーで買い物をするだけで、簡単にポイントを貯められます。ポイントが貯まれば、同じお店をまた利用してくださるでしょう。こうしたことを繰り返していくと企業は、お客さまの購入データを入手できるようになります。

お客さまの趣味や買い物の傾向を知ることができれば、きめ細やかにマーケティングをすることが可能に。そのための情報が、電子マネーの事業にはたっぷり詰まっているのです。

お客さまと事業者をつなぐ決済ゲートウェイ

TOPPANのキャッシュレスは消費者だけでなく、店舗などの事業者さまにも便利に利用いただけます。その代表例が「決済ゲートウェイ」。各店舗とキャッシュレス決済サービスをつなぐ、いわば自社サービスと外部決済の中継センターです。

日に日に増えるキャッシュレスサービスを、自社で一つずつ使えるようにしていたら、莫大な費用と時間がかかってしまいます。しかしTOPPANの決済ゲートウェイなら、TOPPANと提携しているキャッシュレスサービスを一気に導入可能なのです。

とくにTOPPANは、十数年に渡るプリペイド決済の経験を通じ、キャッシュレスシステムを導入する際に、どんな機能が必要で、どこに導入の難しさがあるのかのノウハウが豊富に溜まっています。つまり、決済系システムの堅実さと、FinTechの柔軟さを擦り合わせる事ができるのです。

そのため各店舗や事業者さまは、TOPPANの決済ゲートウェイを導入していただくことで、安心・安全、低コストでキャッシュレス決済を利用いただくことができるのです。

QRコードとマルチスタンプで便利な購買体験を創出

TOPPANの「ExOrder」は、QRコードをスマートフォンで読み取るだけですぐに商品が購入できるというシステム。

近年さまざまな場面でQRコードが登場する場面が増えてきました。みなさんもいちどは読み込んだ経験があるのではないでしょうか? このQRコードをカタログ通販、イベント物販、電子チケットなどに掲載いただき、お客さまがこのQRコードをスマートフォンで読み込めば、ExOrder経由ですぐに購入していただくことができるようになります。

ExOrderを使うことで、お客さまは瞬時にお買い物ができるようになります。一方、事業者は販売機会のロスがなくなるほか、QRコードというデジタルツールを使用することで、どの販促媒体からどれだけ商品が購入されたかを把握することも可能となります。つまりマーケティング効果が計測可能になるのです。

次にご紹介するのは、TOPPANが開発したマルチスタンプ「PAS+(パスタス)」。

そもそもマルチスタンプとは、スマートフォンに直接触れることで機能するスタンプのこと。静電気を利用することで、スマートフォンにスタンプの情報を読み込ませることができるのです。

そのマルチスタンプをもとに、TOPPANが開発したのが「PAS+(パスタス)」。新しいかたちのデジタルスタンプカードです。企業や店舗は開発不要でお店のスタンプカードをかんたんにデジタル化でき、お客さまはいろいろなスタンプカードをまとめて管理できることが特徴です。

もちろん誰がどこでどんな風にスタンプを押したか、という情報を一元管理することができます。PAS+には紙のスタンプカードにはないメリットがたくさんあるのです。

TOPPANが提供する安心・安全のキャッシュレス決済とFinTechのこれから

電子決済が普及することにより、店舗は現金管理から解放されます。

とはいえ、キャッシュレス決済に不安を感じるお客さまがまだまだいるのも事実。そこは120年の月日を積み重ねてきたTOPPANだからこそ、みなさまに安心して使っていただけるキャッスレス決済を提供しなければなりませんし、その責任があります。

TOPPANは現在、ブロックチェーンやAPIエコノミーというキャッスレス、ひいてはFinTechの未来を担う最新テクノロジーの開発にも取り組んでいます。TOPPANがつくる日本のキャッシュレス社会に、ぜひご期待ください。

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