溝口貴大:2014年4月に凸版印刷に入社。入社後は小売業を中心にデータの収集・分析・活用に関するプロジェクトのプランナーとしてデータマーケティングの知見を深める。2017年からはメール・アプリ・LINEなどのデジタル上でのタッチポイントを横断したコミュニケーションのプランニング業務に従事。現在はCDP・MA・BIといったデジタルマーケティングツールを活用した戦略策定支援のプランニングならびにデジタルマーケティング基盤構築におけるプロジェクトマネジメント業務に取り組む。

岡見浩良:2005年に凸版印刷入社。入社後はプロモーションやPR分野において、戦略立案から施策実行まで企画プランナーとしてオフラインの店頭キャンペーンやイベント、オンラインのデジタルプロモーション・SNSキャンペーンまで幅広い顧客接点でブランドの体験価値を提供するコミュニケーション設計に従事。現在は更なるCXデザイン力強化のためデザイン思考を活用し、顧客起点のコミュニケーション設計によってブランドの新しい価値創出に取り組む。

杉森尚子:2012年4月に明治大学を卒業後、広告代理店に営業職として勤務。2015年11月からHR企業で プランナーを務め、後にマネージャーとしてCRMチームを牽引。2020年9月凸版印刷へ中途入社後はMAツールやWeb接客など、顧客とのエンゲージメントを強化するソリューション・サービスの運用ディレクター・プランナーとして活躍。「LINE Planning Contest 2021」特別賞受賞。

すべては顧客体験のデザインから始まる

企業にとって大事なのは、顧客に自分たちのブランドやサービスを好きになってもらうこと。そのために重要視すべきは、CX、すなわち「顧客体験の設計」です。TOPPANグループでCXを担当する岡見は、顧客体験にまつわる企業の課題をこう指摘します。

「これだけテクノロジーやSNSが発展し、情報が流通しているにも関わらず、企業は自分たちの情報を、消費者に届けられていません。特にZ世代をはじめとした若年層とコミュニケーションをとることに課題を感じている企業が多いように感じます。」

そこで大事になってくるのが、顧客起点でのブランディングやコミュニケーション設計です。岡見は続けます。

「企業やブランドが情報を発信しても、その良し悪しを決めるのは、あくまで顧客です。商品の価値をいくら宣伝しても、顧客がそれをプラスに捉えなければ意味がありません。では、顧客にとってのブランド価値とは何か。顧客にとって有益な情報とはどのようなものか。それを叶えるためにブランドはどういった発信や体験を提供するべきか。それを考えるのがTOPPANのCXの役割です。顧客起点でブランドがどう受け入れられるか徹底的に考えて新しい価値(イミ)を創る。そうやってブランドと顧客の接点をつくり、企業やブランドが創る素晴らしい商品を顧客に届ける契機をつくる。これこそが僕たちのやりがいなんです。」

データから顧客理解を徹底し、企業のあるべき姿を実現する

企業がDXを実現するためには、日進月歩で形を変えるテクノロジーの姿を捉え、データを取得し、ビジネスを高度化・効率化しなければなりません。企業の中に眠るデータを資産と捉え、顧客の理解を深化し、ビジネスに活かすことで、企業のデジタル変革を支援する。これがTOPPANのDX支援です。TOPPANグループでDXを担当する溝口は、このように語ります。

「CXが構想した顧客体験を、テクノロジーを使って実現する。そこで取得したデータから顧客の理解を深め、顧客体験をアップデートしていく。それがDXの役割です。もしかしたら『テクノロジーを使うなんて今どき当たり前』なんて感じる方もいるかもしれません。ですが、ツールに対する理解度が低く、ツールを入れればなんとかなる、といった誤解がまだまだあるのも事実です。

そういった企業に対し、CXが考えぬいた顧客体験を、テクノロジーを使って正しく変えていくように説得し、実行する。それがTOPPAN DXの役割です。」

とはいえ、DXのために大事なのは、テクノロジーやツールそのものではありません。データやツールを使う「人」や「企業」が成果を上げること。それこそがTOPPAN DXの成し遂げるべきミッションです。

「ツールを導入するだけでDXが完成することはありません。クライアントのやりたいこと、成し遂げたいことを把握し、ハンドリングし、形にし、企業やブランドが作る素晴らしい商品を消費者に届ける。それができた瞬間の達成感は、何事にも変えられません。」(溝口)

1,000回の検証も厭わない、新しいアウトソーシングの形

CXやDXがデザインした環境を前提に、従業員が気持ち良く働ける環境を整え、変革を持続させる。それがTOPPANグループにおけるEXの役割です。

TOPPANグループは以前から「アウトソーシング」としてクライアントのノンコア業務をお任せいただいていました。しかし近年では、「自社にノウハウを貯めたい」と、単なるアウトソーシングを超えた自走支援のご相談が増加しています。CXやDXがデザインした環境を、企業自らが実践していく。それゆえに、EXの重要性が増しているのです。EXを担当する杉森はこう話します。

「EXとしてお引き受けする仕事の一つに、例えばMA(マーケティングオートメーション)運用があります。メルマガやLINEを配信している企業は少なくありませんが、漫然と送るだけでは効果は見込めません。CXの観点から消費者の体験価値を考え、DXの観点から体制環境を整え、EXの観点から実際の業務設計を完成させていく。こういった連携が重要なんです。」

とはいえ、これまでのノウハウやフレームワークが、いつもそのまま使えるとは限りません。そんなときにはどうするのか。

「TOPPANグループはこれまでの経験から多大なノウハウを有しており、それを活かしてクライアントのEXを伴走型で支援しています。しかし、変化の激しいこの時代に、ノウハウやフレームワークがすべてのケースに適用できるわけではありません。そんなときには自ら新しい方法に取り組む必要があります。

私はメルマガの勝ちパターンを作るためにA/Bテストを1,000回実施したこともありますし、運用業務フローをゼロから考案したこともあります。ノウハウは惜しげもなく使い、必要なら時間をかけて最適な方法を模索する。挑戦に二の足を踏まない。それこそがTOPPANグループのEXの強みです。」(杉森)

スクラムを組んで企業のBXを実現する

お気付きの通りTOPPANグループのCX、DX、EXは、単独ではなく共同で計画・設計し、実行することで、効果を発揮します。

時代の変化の速さ、Z世代を始めとした若い世代の台頭、従来のマーケティング手法が通用しないなど、この時代においてビジネスの難易度は飛躍的に高まっています。ビジネスの壁を乗り越え、BXを達成するためには何が必要なのか。この問いを聞いた3人は口を揃え、答えます。

「CX・DX・EX。そしてそれらを連携させ、スクラムを組むこと。それこそがクライアントのビジネス変革を推進し、新サービスの創造や生産性向上、コスト削減、売上向上、働き方改革の実現などを可能にし、ビジネス全体の大きな変革に導きます。TOPPANグループとして各分野をそれぞれ連携していくことが結果としてクライアントだけでなく、クライアントの業界、日本全体、そして世界をより良くしていく一助になると考えています。」



※2023年10月公開。所属等は取材当時のものです。

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