基本的な考え方TOPへ戻る

TOPPANグループでは生物多様性の保全は経営の一環であり、重要な課題と位置付け、それを推進するため2010年4月に「生物多様性に関する基本方針」を制定しています。原材料調達においては、生物多様性に及ぼす影響の回避・最小化のために、TOPPANグループ「森林資源の持続可能な利用に配慮した用紙調達ガイドライン」を2011年9月に定めています。また、生物多様性および生態系の依存・インパクトの特定およびリスク評価を行い、生物多様性に関して優先的に取り組む地域では、積極的に予防的・順応的な方法で、かつ長期的な観点で取り組みます。そうした取り組みにおいては、地域住民など生物多様性にかかわる多様なステークホルダーとの連携に配慮します。さらに、生物の多様性の保全および持続可能な利用は、脱炭素社会への貢献などに資するとの認識のもとに行っています。
TOPPANグループは昆明・モントリオール生物多様性枠組が求める、2030年までに自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させるための緊急の行動をとり、2030年から2050年までの20年間で自然生態系を回復させるためのコミットメント達成に向けた3つの活動「サプライチェーンの管理」「環境への取り組み」「地域コミュニティとの協力」に努めてまいります。

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TOPPANグループにおける生物多様性保全に求められる行動は以下の通りです。

求められる行動

1. 持続可能な原材料調達
 1) 持続可能な用紙調達
 2) 用紙のリサイクル徹底
 3) グリーン購入の推進

2. 土地利用への配慮
 1) 事業所緑地の利用
 2) 近隣地域の保全、修復活動

3. 製品・サービスを通じた保全への貢献

取り組みTOPへ戻る

持続可能な原材料調達

1) 持続可能な用紙調達

TOPPANグループでは森林の保全を目的として、サステナブル調達ガイドライン第3版に「森林や海洋、生物等に由来する資源を使用する場合、違法に採取・栽培・取引された資源の使用を回避することが必要である。また、森林減少・劣化の抑制の観点を含め、資源の保全に配慮した原材料を使用することが望まれる。」と要求・推奨事項を設定しています。その実践のため、「紙の原料となる木材の合法性調査」に取り組んでいます。

2) 用紙のリサイクル徹底

TOPPANグループでは紙の資源循環を最大化させることで森林の新たな利用を抑制できると考え、原材料として投入した用紙のうち、製品にならない紙のマテリアルリサイクルを徹底しています。
また、自社製品でもある紙製飲料容器「カートカン」について、飲料として社員が購入、消費したものは回収し、トイレットペーパーに再生し社内で使用しています。

3) グリーン購入の推進

文具、事務用品を対象とした社内基準によるグリーン購入により、紙製のものはできるだけ古紙パルプの配合率が高いものを選択するなどして、新規の森林パルプ製品の購入を控える活動を推進しています。

カートカンをリサイクルしたトイレットペーパー ECO-GREEN購入実績
ケース数
2023年度 2,091
(注)
ECO-GREEN は、カートカン古紙を約50%配合したトイレットペーパーです
文具・事務用品のグリーン購入
達成率
2023年度 73.5%

土地利用への配慮

1) 事業所緑地の利用

TOPPANグループでは事業所緑地について、利用状況に配慮した取り組みを行っていますが、より進めた取り組みとして外部機関によるABINC認証の取得(2023年度末時点2拠点)や、同土地利用通信簿での自己評価を進めています。認証取得した事業所のうちのひとつ、深谷工場(埼玉県深谷市)では、野鳥用の巣箱の設置や場内緑地の落ち葉や枝で作った生きものの棲み処となるエコスタックづくりを行っています。2024年1月には、従業員およびその家族向けに、場内のエコスタックで育てたカブトムシの幼虫観察会を生物多様性保全イベントとして開催しました。
事業所での在来種や希少植物の保護を推進するとともに、蝶の幼虫の食草を増やす植栽や鳥の巣箱の設置等によって生物が多く棲める緑地の保全を目指します。

JBIB(一般社団法人企業と生物多様性イニシアティブ)が開発した、いきもの共生事業所®推進ガイドラインの考え方に沿って計画・管理され、かつ土地利用通信簿により評価・認定される認証制度
2) 近隣地域の保全、修復活動

近隣地域に対しては事業所近郊で開催される環境NPOや自治体主催の活動に社員、その家族が参加しています。川などの清掃活動への参加や、2023年度は集合形式での開催を再開し、学びの機会を設けるなど、近隣地域の保全だけでなく、生物多様性保全のバトンを次の世代に渡す活動も行っています。
国土交通省荒川上流河川事務所が支援する「荒川の草花を育てようプロジェクト」に2022年度から協力しています。2024年5月には坂戸工場で、保護・育成している荒川流域の在来種の「キンミズヒキ」「メハジキ」の苗を元の生息地である三ツ又沼ビオトープ(埼玉県上尾市・川越市・川島町)に植え戻しを行いました。
また、工場内で収穫した種は、本プロジェクトと連携している埼玉県内の小学校に寄贈し、在来植物保護の拡大に貢献しています。
朝霞サイト内のビオトープでは、在来植物とともに在来種のキンブナとホトケドジョウの保護を行っています。2023年7月に池の水抜きを行い、保護対象生物の生息状況調査を行うと同時に育成環境を整えました。
2025年日本国際博覧会に向け2023年11月に、河森正治プロデュースパビリオンの共同プロジェクト「いのち繋がる!みゃくみゃくいきものクエスト」で、株式会社バイオームが提供するいきものコレクションアプリ「バイオーム」を使用した市民共同での生物多様性観測企画を実施しました。
海洋プラスチックごみは海の生態系に甚大な影響を与えていることが知られており、世界では環境中に流出されるプラスチックの削減に取り組んでいます。海洋プラスチックごみの現状把握と削減のため2024年5月に長崎県対馬市のクジカ浜にて、海岸清掃を行いました。

三ツ又沼ビオトープへの植え戻し

小学校への種の提供と社員による活動紹介

福祉施設で仕分け・梱包した在来植物の種

朝霞サイトのキンブナ、ホトケドジョウ

いのち繋がる!みゃくみゃくいきものクエスト

クジカ浜での海岸清掃

TOPIC

生物多様性の保全

TOPPANグループ工場の近隣地域の里山保全活動「東京グリーンシップ・アクション」に参加

近隣地域の保全活動の一環として、TOPPANエッジは、東京都環境局やNPO法人と連携して実施する里山保全活動「東京グリーンシップ・アクション」に2009年から参加しています。活動場所である東京都八王子市の八王子戸吹北緑地保全地域は東京都指定の保全地域で、TCP(トッパンコミュニケーションプロダクツ)滝山工場(旧トッパンフォームズ・セントラル・プロダクツ)から徒歩20分ほどの場所にあります。当該地域ではコナラおよびクリなどを主体とした雑木林と谷戸によって多様な生態系が維持されています。
2023年度はTOPPANエッジおよびTCP 滝山工場の社員11名が合同で参加し、NPO法人の指導のもと、樹木の成長に必要不可欠な下草刈りや間伐などの作業を行いました。

下草刈りの作業風景

製品・サービスを通じた保全への貢献

TOPPANグループは印刷テクノロジーを複合的に組み合わせ、バリューチェーンにおけるネイチャーポジティブに貢献する製品・サービスの開発に努めています。

1)森林の健全な育成 〜間伐材を使用した紙製品〜

森林を健全に育成させるための間伐による木材を、原料の一部に用いた紙を積極的に製品化してきました。その代表例が、紙製飲料容器「カートカン」です。

2) メタバースを活用した知育コンテンツ

メタバースを活用した、自然環境への興味・関心の対象を広げる知育コンテンツ「メタバース動物園」を株式会社TBS ホールディングスと共同で開発。2024年3月に開催した「AKASAKA あそび!学び!フェスタ」内で、ミツバチの生態を学ぶことができる「メタパ里山ワールド・ミツバチ編」を公開しました。

メタパ里山ワールド・ミツバチ編

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森林認証への対応

FSC®・PEFC認証リスト(2024年6月7日現在)
FSC:Forest Stewardship Council 森林管理協議会
PEFC:Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes
拠点 国と地域 FSC PEFC
TOPPAN(株) 情報コミュニケーション事業本部 日本
TOPPAN(株) 生活・産業事業本部 環境デザイン事業部 日本
(株)トッパン・コスモ 日本
(株)トッパン建装プロダクツ 幸手工場 日本
TOPPAN(株) 生活・産業事業本部 環境デザイン事業部 中部サイト 日本
TOPPAN(株) 生活・産業事業本部 環境デザイン事業部 西日本サイト 日本
TOPPAN(株) 生活・産業事業本部 環境デザイン事業部 高松営業所 日本
TOPPANエッジ(株) 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 滝山工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 福生工場日本 (CP製造部含む) 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 滝野工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 城東センター 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 朝霞証券工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 名古屋センター 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 袋井工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 大阪桜井工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 広島工場 日本
(株)トッパンコミュニケーションプロダクツ 玉名工場 日本
(株)トッパンインフォメディア 日本
TOPPAN(株) 生活・産業事業本部 日本
TOPPAN(株) 西日本事業本部 関西 生活・産業事業部 日本
TOPPAN(株) 中部事業部 日本
TOPPAN(株) 東日本事業本部 東日本事業部 日本
TOPPAN(株) 東日本事業本部 北海道事業部 日本
TOPPAN(株) 西日本事業本部 九州事業部 日本
TOPPAN(株) 西日本事業本部 中四国事業部 日本
図書印刷(株) 日本
(株)リーブルテック 日本
Toppan Interamerica Inc. Pennsylvania Plant 米国
Toppan Interamerica Inc. 米国
INTERPRINT, Inc. 米国
INTERPRINT do Brasil Indústria de Papéis Decorativos Ltda. ブラジル
Toppan Europe GmbH ドイツ
INTERPRINT GmbH ドイツ
INTERPRINT Polska Sp. z o.o. ポーランド
INTERPRINT (CHINA) DECORATIVE MATERIALS CO., LTD. 中国
IP Decor Spain,S.A.U スペイン
Toppan Europe GmbH Barcelona Office スペイン
Toppan Europe GmbH London Office 英国
TOPPAN Leefung Printing (Dongguan) Co., Ltd. 中国
TOPPAN LEEFUNG PRINTING LIMITED 中国
TOPPAN LEEFUNG PRINTING (BEIJING) CO.,LTD. 中国
TOPPAN Leefung Label Printing (Dongguan) Co., Ltd. 中国
TOPPAN Leefung Label Printing Limited 香港
TOPPAN Leefung Packaging (Dongguan) Co., Ltd 中国
TOPPAN Excel(Dongguan)Printing Company Limited 中国
TOPPAN Excel Printing Limited 香港
TOPPAN Leefung Paper Products Limited 香港
TOPPAN EDGE (HONG KONG) LIMITED 中国
Toppan Nexus Limited 香港
TOPPAN Merrill LLC 米国
INTERPRINT Decor (Malaysia) Sdn. Bhd. マレーシア
Toppan Security Printing Pte. Ltd. シンガポール
Siam Toppan Packaging Co., Ltd. タイ
Interflex Group 英国

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