TOPPANグループは事業継続計画(BCP/BCM)の策定とマネジメントに取り組むことで、事業活動の中断をミニマム化し、お客さまへの製品の供給責任を果たしてまいります。

事業継続に関しては、様々なリスク要因が想定されるなかで、TOPPANグループは震災を対象とした事業継続活動を中心に取り組んでいます。

震災対策基本計画

TOPPANグループは1997年9月、「震災対策基本計画」の策定により震災発生時の基本的な行動計画を定めましたが、2012年3月にこれを見直し、TOPPANグループ全拠点における初動対応の強化、および事業の早期復旧のための全社体制と対応手順としてこの「震災対策基本計画」を改定しました。

震災対策基本計画の目的

  • 地震発生後の初動対応として、人間尊重の理念を基に従業員の避難誘導から安全確保を最優先に活動し、二次災害の発生を防止する。
  • 震災発生後は、早期に事業復旧を行うことで、お客さま・サプライヤーと連携し、社会的に優先すべき製品やサービスを継続的に供給し、企業の社会的責任を果たす。
  • 国、自治体と連携し、各拠点の近隣住民を含め地域全体の被害拡大を最小限に抑える。

事業継続計画(BCP/BCM)の取り組み

事業継続基本計画書と行動手順の策定

事業継続基本計画書では、TOPPANグループの主要拠点での大規模地震で想定されるリスクを分析し、事業活動の中断による社会やお客さまへの影響度(事業インパクト)を可能な限り低減させるよう、早期の復旧策および全国の生産拠点のネットワークを活用した代替生産等について策定しています。

この事業継続基本計画で定めた組織・体制のもと、各拠点での役割ごとの被災時の具体的な対応を記述した行動手順書を作成しています。

事業継続マネジメント(BCM)

事業継続計画(BCP)において定められた復旧・再開方法や行動手順ならびに、予防対策や被害を最小限に留めるための減災対策等について、教育・訓練や点検是正処置を行うなど、事業継続マネジメント(BCM)に取り組むことで、危機管理能力・事業継続力の向上を図っていきます。

  • 1) 事前対策

    業務を早期に復旧するには被害を最小限にとどめる事が重要となります。 このためにTOPPANグループの脆弱性を分析し、優先順位をつけた事前対策の取り組みをしています。

    これには震災による具体的な被災状況を想定した人命救助・安否確認等、迅速な初動対応で必要な対策、および早期復旧・代替等の事業継続に必要な課題を抽出し、その対策・改善を実施していきます。

    初動面での安否確認システムの活用、防災用具や会社での備蓄の整備・対策本部設置のための備品の整備等のほか、事業継続面では設備・建物の補強、データの保護対策、メンテナンス委託先・サプライヤー情報整備等の活動があり、早期復旧および代替を可能にするための事前対策に取り組んでいます。

  • 2) 教育・訓練

    震災が発生した際に、社員が自分の役割を認識し、予め定めた行動手順に沿って自主的に行動できるよう、TOPPANグループでは教育・訓練を全国の主要拠点単位で実施しています。

    訓練は具体的に大規模地震の発生とそれに伴う被害を想定した模擬訓練等、役割のレベルに応じて実施しており、これらの訓練を定期的に実施することで、社員の危機管理能力・事業継続能力の維持・向上を図るとともに、訓練を通じて行動手順や事前対策等についての検証と改善につなげていきます。